第4話 放課後の探し物

その日の放課後。


チャイムが鳴ると、

七人は、

いつもより少し早足で教室を出た。


「まずは、

学校の近くからだね」


奈緒美が言うと、

みんなうなずいた。


「すべり台があって、

山みたいになってる公園」


「ドームっぽいやつね」


「広すぎない場所」


京子は、

みんなの話を聞きながら、

頭の中で、

夢の公園を思い出していた。


このへんじゃ、

なかった気がする


最初に向かったのは、

学校の裏にある公園だった。


ブランコがあって、

すべり台もある。


でも、

山はなかった。


「ちがうね」


次は、

少し離れたところにある、

大きな公園。


土の山はあるけれど、

すべり台は短い。


「これも、

ちがう」


公園をひとつ、

またひとつ。


歩くたびに、

京子の胸は、

少しずつ、

ざわざわしてきた。


ほんとうに、

あるのかな……


でも、

誰も、

あきらめるようなことは言わなかった。


「明日は、

反対側から行ってみよう」


「住宅街の中にも、

小さい公園、あるよね」


「地図で見てみようか」


そんな声が、

自然と出てくる。


気がつくと、

空は、

少しずつ、

オレンジ色に変わっていた。


「もう、

帰らなきゃ」


誰かが言った。


七人は、

足を止めて、

まわりを見回した。


そこには、

いつもの道と、

いつもの景色しかない。


夢の公園は、

どこにもなかった。


京子は、

胸の奥が、

きゅっとなるのを感じた。


今日は、

見つからなかった……


でも、

カリンが、

そっと言った。


「一日で、

見つかるとは限らないよ」


真白も、

小さくうなずく。


「公園は、

逃げないから」


その言葉に、

京子は、

少しだけ、

救われた気がした。


七人は、

また明日、

集まる約束をして、

それぞれの家へ向かった。


夕焼けの空は、

昼よりも、

少し静かだった。


でも、

不思議クラブの時間は、

まだ、

始まったばかりだった。

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