「恩人を見つけたい真面目な美少女」と、
善人ぶらない善人――平穏を何よりも優先する少年。
そして、
そんな二人を面白がりながら見守る、ひとりの親友。
桐谷悠斗は、目立たず、関わらず、巻き込まれず――
ただ静かな日常を守るために生きてきた。
裏門を避け、屋上に逃げ、距離を保つ。
“平穏を諦めない”ために、彼は戦っていた。
だが――
彼が守りたかった静かな日常は、
もう、確実に崩れ始めていた。
匿名の優しさから始まった出会い。
それはやがて、善意と好意となって、
逃げ場のない形で彼の日常に入り込んでくる。
テンポよく読めるのに、
ただ流されるだけのラブコメではない。
三人がちゃんと“相手の中身”を見ているからこそ、
関係の変化が心地よく、読んでいて気持ちいい。
これは――
“平穏を諦めない”少年が、
善意と好意に捕まっていく物語。
読み始めてすぐ、主人公・桐谷悠斗の徹底した「事なかれ主義」に共感しつつも笑ってしまいました。
困っている美少女・星崎美月を助けるために選んだ手段が「匿名通報」。
「直接助けたら面倒なことになるから」という理由で、自分の存在を完全に消そうとするその手際の良さ! まさにプロのモブ志望です。
まだ6話までしか読んでいませんが、この時点で「続きが読みたい!」という欲求が止まりません。
「なぜ」そこまで引き込まれるのか。
それは、助けられた星崎さんの執念が凄まじいからです。「命の恩人にお礼がしたい」その一心で、わずかな手掛かりから主人公を特定しにかかる行動力!
主人公は必死に「人違いだ」とシラを切りますが、星崎さんは確信を持ってじわじわと外堀を埋めてきます。
「逃げたいのに逃げられない」「否定すればするほど怪しまれる」というジレンマ。
クールに振る舞おうとしても、母親や親友、そして星崎さんの天然な猛攻にペースを乱されまくる主人公が、不憫だけど可愛い!
たった数話でこの面白さ。
この矛盾した二人の追いかけっこが、これからどう発展していくのか。期待せずにはいられない、極上の青春ラブコメディです!