死神と少女の出会いから始まる物語が、
いつの間にか世界の命運と個人の心の両方を揺らす、
大きく育っていく物語でした。
最初は軽やかに見えた二人の関係が、
戦争、陰謀、家族の秘密、そして選択の重さを通して、
少しずつ深く、静かに変わっていく。
その変化がとても丁寧で、心に自然と染み込んでいきます。
特に印象的なのは、
力ではなく心が物語を動かしていくところ。
どれほど強大な能力を持っていても、
最後に道を決めるのは、誰かを想う気持ちであり、
その気持ちが戦火の中でこそ強く輝く。
終章は静かで、重くて、でも確かな希望が灯る。
大団円ではなく、ここからまた始まるという余韻が、
物語の世界を広く、深く感じさせてくれました。
レミリアとユージェの背中を、
これからも追っていきたくなるような、
そんな優しい読後感を残す物語でした。
ユージェ・アレスト 種族 死神
その生業は、人間の魂を狩ることである
彼が出会ったのは人間のレミリア・ラガー。
その美しい魂にひとめ惚れしたユージュは、彼女を花嫁に欲しいとその父親ヴィルカ氏に直談判する。
ユージェはレミリアの父の仕事を手伝い、提示された条件がクリアされたなら
その成功報酬として、レミリアを得る段取りをつける。
しかし、
人間を死神の花嫁にするということは、レミリアは人間としての身体を死なせなければならない。
なぜならば、死神と人間は触れ合えないから。
種族間の溝
常識の溝
思想の溝
それらを超えて、ユージェの想いは届くのか?
やがて明かされる、レミリアの秘密。
想いはユージェの何かを変えて?
あの娘の魂を私にください
そう望んだ青年が、その果に得たものをぜひ確認してみてください。