日常の出来事、音楽、ゲーム、食べ物、配信、人間関係など、話題は驚くほど自由に飛んでいきます。
ですが、不思議と一冊を通して同じ人の声が聞こえてくる。そこがこの作品の面白さだと思います。
GIGとGAG、堆積と退席など、思いついた言葉をそのまま遊ばせてしまう軽やかさが、ページをめくりたくさせてくれます。
一方で、単なる言葉遊びの本ではありません。過去の経験や人間関係、自分自身の弱さや失敗まで、格好をつけすぎず文章にしている。その率直さがあるからこそ、ふざけた話の直後に急に本音が顔を出した時、意外なほど心に残ります。
整然としたエッセイとは違うし、万人向けの優等生的な文章でもない。でも、その「整いすぎていなさ」まで含めて著者の個性になっている作品です。