男子高校生たちの優しさや歪み、喜びや悲しみを、澄んだ筆致で描いた青春譜。”歌い手とその伴奏者の関係”が主題ですが、グリークラブでの三喜雄や部員たちの空気感は、かつて部活や課外活動に本気になった経験のある人ほど胸に刺さるはずです。舞台が北海道というのもいい。さらりとした風や広い空のイメージが言葉にしづらい感情の輪郭を際立たせ、余韻の残るラストまで気持ちよく連れていかれます。