たまたま、一つのピースの抜き方が悪かった。
たまたま、置いた場所がずれてしまっていた。
本作は大きく二つの章で出来上がっています。主人公の洸平と杏佳の出会い、オフィスで披露される二人の突破劇。関係が深まっていく二人。前半では、仲を深めていく二人の様子をたっぷりと堪能できます。AIを活用した突破劇。私はとっっっても大好きでした!
後半になると、瞬く間にヒロイン杏佳は転落していきます。弱みを握られ、それはもう酷い。あんなことさせられたり、こんなことをさせられたり。主人公は、諦めることなく助けを模索します。様々な人物の助けを借り、時には自身も夜の世界に飛び込みながら奮闘する主人公の姿に心を打たれます。
終盤はこれぞ小気味良い「ざまあストーリー!」と、なりそうでならないのが本作の良いところ。最後の最後まで粘ろうとする悪役の泥臭さが味わい深いです。
でも、本作のENDは重要な意味があったと考えています。
数年にも渡る空白の時間が、ヒロインが成長する大きなチャンスを生み出しました。彼女だって、ただ単に助けられる存在ではなく、生きる目的を見出し、最後まで諦めなかった一人なのです。
主人公も。ヒロインも。また、それを支えた脇役達だって。
一人一人が自身のことに向き合い、成長を遂げた素晴らしい人間ドラマでした。