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祖父の話をする

祖父の話をする

ハコ

おすすめレビュー

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★★★
★35
12人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 宮田秩早
    271件の
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    ★★★ Excellent!!!

    戦前、戦中、戦後の社会の歪みとともに

     多かれ少なかれ、人間はその社会の歪みの影響をどこかで被っている。
     歪みのおかげでなに不自由なく暮らせる人間もいれば、歪みのおかげでなにひとつうまくいかない人もいる。

     作者の祖父は太平洋戦争の……戦前、戦中、戦後の歪みとともに生きてきたように思える。
     イエの存続、軍隊、農地改革。

     戦争がなければ、カネには困らない態でうまいこと飼い殺し……イエの本流からは追い出され、実子の次男が家督相続した裕福な家の「道楽息子」で終わっていたかもしれない。
     それが幸せな人生だったかどうかは分からない。

     が、戦争がここでも影を落とす。
     さらに彼の人生の陰影を濃くする方向で。
     彼の人生を、この文章を追っていく……それだけで評価すれば「ろくでなし」だろう。

     とはいえ、作者が祖父のことを嫌い抜けない、そんな理由も、この文章には滲んでいる。
     ファミリーヒストリーの良作。

    • 2026年1月31日 11:41