自らを「管理者」と呼ぶ存在・葵が、若くして命を落とし現世に縛られた魂を回収する物語だ。飲酒運転の被害者、いじめによる自死、孤独死といった現代的な悲劇が、魂の視点から克明に描かれる。救済方法が対象の心理状況に合わせ「荒療治」から「対話」まで多岐にわたる点が独創的であり、死生観に基づいた重厚な筆致が、絶望の淵にある魂への深い慈愛を感じさせる。死生観や魂の救済をテーマにした情緒的な物語を好む読者。 絶望の中から微かな光を見出す、カタルシスのある展開を好む層におすすめできる。