恋愛に縁のない主人公の男性が、友人の紹介で三歳年下の女性と出会う。
お互い三十歳を過ぎての恋愛でしかも主人公には恋愛経験がまったくなかった。
勢いでどうにかなる年齢ではない。そんなふたりが趣味などを通じて探り合いながら関係を深めていく。。
こちらの作品は純文学にあたると思います。
言葉にならない感情を巧みな表現で物語っていて、男女ふたりの繊細なやり取りを感じられます。
作品の中で紫陽花が登場しますが、その描写は私には色や匂いまで鮮やかに写りました。
恋愛や人生に奥手なふたりの心模様は、恐怖や抑制など誰もが持っている人には言えない秘密の場所と共鳴するかもしれません。
人には人間の内面を知りたいという欲があります。それを満たしてくれるのがこちらのような純文学なのかなとも思いました。
男女による多面的で心の奥底を表現した興味深い作品です。