本作は婚約破棄という定番の導入を、「解放」として描き切った点が非常に鮮やかでした。錬金術を蔑まれる技術ではなく、社会構造を組み替えるための実務能力として位置づけた視点が新鮮です。リーゼロッテの思考が一貫して「効率」「構造」「対価」に基づいているため、行動に迷いがなく心地よい推進力があります。追いやられていた専門家たちを“有能な人材”として再評価する場面には爽快感がありました。知識と資本で世界を動かしていく予感が、第一話だけで伝わってきます。