徒歩二十秒の星空



 徒歩二十秒。


 すぐ近くの自動販売機に行くときは、空を見上げる。



 下弦の月と星空。

 その度に、



「冬の星座が、運命の奇跡を描いている」



 そんなことを呟く。



 運命? 運命かぁ。


 自分で書いておきながら、なんとも言えない響きに苦笑する。


 ちなみに嫌いじゃない。



 あの星は?

 名前はあるのかな? あるんだろうな。


 あの有名な星座は、一体どんな運命を描くつもりなんだろう。



 ……そもそも運命ってなんだろう。



 そんなことを考えて空を見上げてたら、



「馬鹿、風邪引くからさっさと買って家入れ」



 軽く頭を叩いてきた彼。



 あー、寝転がってずっと空を見ておきたい。


 そうすれば私も、あの中に入れるだろうか?


 星々はどんな景色を見てるんだろう。



 今日も意味のないことを考え続ける。

 楽しいから仕方ない。


 たとえ、隣で彼が睨んできてても、それは変わらない。




 ーKai

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