異世界転生モノは数あれど主人公が筋肉フェチの理学療法士という設定は唯一無二です!剣や魔法が支配する世界で最強の武器が徒手排痰や姿勢改善だなんて誰が想像できたでしょうか。
特に面白いのがファンタジーの常識である回復魔法が解剖学的な知識がないせいで逆に患者を苦しめるという逆転の発想です。魔法で骨を修復しすぎて神経が生き埋めになる描写は背筋がゾクッとするほどのリアリティがありました。
そこから姿勢を一つ変えるだけで激痛を取り除く主人公の姿はどんな大魔法使いよりも頼もしく見えます。異世界で輝く物理療法の無双っぷりに最高にスカッとさせられました!
「痛いですか~? 痛かったら手を上げてくださいね~?」
「うううう!」右手をすっ。
「はい! それは生きてる証拠で~す!」
と、ばかりに患者の悪態も弱音も悲鳴も生きてる証拠。元気の証拠。
老いも若きもヒトも亜人も、そして魔王も…。PTのセンセには逆らえません。それが現場の流儀みたいです。
昨今、病院でのリハにとどまらず、トップアスリートや子供のスポーツの現場まで忙しく働くPTの先生の活躍が、ついに異世界にまで届いちゃいました。
医療未発達のその現場で、異世界ドクターのアヤシイ施術の尻拭いまでこなします。
予後予測を可能にするチートとそもそもの知識、経験値、勘、度胸。
万能魔法に一石を投じる本作。
とっても面白い変わり種の異世界ファンタジーですのでぜひお読みください。