七不思議は、ただの噂話で終わるはずだった。
けれどこの物語では、それが“選択”になる。
『アノヨザクラ』は、学園に伝わる七不思議を軸に描かれる連作形式の物語。冬に咲く桜、満月の海に現れる存在、天へと続く光の道――怪異は確かに異様だが、本当に胸を掴まれるのはその背後にある人間の感情。
喪失。嫉妬。罪悪感。後悔。怒り。
誰もが抱えうる感情が、怪異という形を取って現れる。
各話の主人公は違えど、物語を貫くのは「ある問い」。
怪談としての不気味さと、心理描写のリアルさが同時に立ち上がるため、「怖い」のではなく「刺さる」。
正しい選択とは何か、罪とは何か、強さとは何か。
答えを提示するのではなく、選ばせる物語になっている。
読み終えたあと、きっとあなたにも“声”が聞こえる。
――あなたは、どちらで生きる?