昼は潔癖な数学教師、夜は路地裏を支配する「総長」という二つの顔を持つ九条と、その秘密を握った優等生・白河の危うい関係を描くサスペンスだ。教科書の数式ではなく、法の目を掻い潜り敵を屈服させるための「裏の計算」を教わるという設定が斬新である。静謐な教室と熱を帯びた準備室の対比、九条が放つ暴力的な色気と知性が、読者を非日常の深淵へと引きずり込んでいく魅力がある。ギャップのあるダークヒーローに惹かれる読者。危険な師弟関係や背徳的なサスペンス設定を好む層におすすめできる