「雑草姫」という呼び名を逆手に取り、泥と共に生きる覚悟を持つロザリーの在り方がまず強く心を掴みます。
王子との邂逅や学園での露骨な悪意に対して、屈するのではなく“作法”として受け流す姿勢が痛快で、人物の芯の強さが鮮やかに際立っています。
枯れ草を慈しむ所作や、暗唱で切り返す場面など、静かな反撃の描写が非常に印象的です。
フィンの抑制された支えや、仮面めいたノアの登場によって、人間関係に奥行きと緊張感が生まれています。
華やかな庭の中であえて土を選び続ける主人公の矜持が、物語全体に確かな輝きを与えている作品です。