勝手にポチのイメージが柴犬で固定化されていますが、なんというか、実にポチの心境が独立心の強い柴犬っぽいんですよね。
そしてポチという言葉が犬たちの言葉で、まさかの意味合いになっているとは……何というか、色々とごめん……。
勿論ポチとしては断固反対とばかりに抗議の声を上げるのですが、悲しいかな、それは犬のひと吼えにしかならず、おばあさんには元気のいい同意としてしか受け取られないのです。
ああ悲しきかな、相互理解できぬ種族の壁、言語の壁!
そんな分厚い言語の壁と、それ以上に分厚い種族の壁ですが、おばあさんが向ける愛情は一方通行ながらも誠に真摯なもので、次第にポチの方もおばあさんの事を大切に思うようになっていきます。
そして、様々な場面でポチはおばあさんを見守り、おばあさんのために声(勿論犬語)をかけてくれるようになるまでに心を許してくれます。
このポチの成長ぶりが何とも心強い。
きっと口角を上げてのドヤ顔スマイルをしていることと思います。
ちょっとしたすれ違いコントのような一面もありつつ、楽しく温かな気分になれる本作、是非ともお読みください。