最近は某人気ソーシャルゲームのイベントにも登場し、一部で大変注目度が上がっている十字軍。200年にも渡る大規模な遠征で、学校の教科書でも当然取り上げられるが、歴史的意義などには触れられる一方で、具体的な戦場の様子や実際に参加した人間についてはあまり掘り下げられない。そんな十字軍にまつわる様々なエピソードを歴史の流れに沿って紹介してくれるのが本エッセイ。
十字軍誕生の経緯に始まり、聖地エルサレムを巡る争奪戦、十字軍内部の諸侯の権力争いなど、色々と難解な部分も多いのだけれど、そうした複雑な部分を時には漫画やゲームで例えながら、軽やかで読みやすいタッチの文章で噛み砕いて伝えてくれます。
この解説によって浮かび上がってくるのが、やたらとキャラの立ったインパクトの強い人たち。獅子心王リチャードやそのライバルのサラディンといったビッグネームはもちろん、民衆を率いて一番乗りで海を越えた結果、悲惨な事態を巻き起こした隠者ピエールや、たった9人で聖地に乗り込んだテンプル騎士団初代総長ユーグ・ド・パイアンなど、印象に残る人物が次々に出てきては楽しませてくれます。
その一方で、人肉食に至るほどの悲惨な状況や聖地を巡って行われる虐殺など十字軍の負の側面にもしっかりと触れられていて、読みごたえは十分。教科書からではわからなかった当時の世界を生きた人々の視点がよくわかる、優れた読み物に仕上がっています。
(「歴史を感じる4作!」/文=柿崎憲)
まったく、キリスト教というやつは・・・
暗黒の中虐殺地世ヨーロッパで起こった、十字軍の遠征。
もう、神のためならここまでやれる?
敵も味方も、誰一人救われない、略奪と虐殺と狂信者たちのリアルなダークファンタジー。
何やってくれているんですか・・・
まあ、今のアメリカとイランにつながっているところがさらに闇深いのですが・・・
教科書では教えてくれない歴史と宗教観を知ることが、現在起きている意味を理解出るのです。
この、エッセイというかノンフィクションは、ダークファンタジーな十字軍の遠征を、人間って阿保の塊だな、というコメディーに昇華させて、真の歴史をテーゼし直している素晴らしい解説書です。
文章のリズミカルな軽さで、リアルなエグさが昇華され、さらにエグ味を際立たせる。
素晴らしい、と絶賛するしかありません。
文章が本当に上手い。上手さを感じさせない上手さって、本物だと思う。
とにかく読もう。そして学ぼう。
キリストがいなかったら、世界は平和だったかもしれない(←おいっ!)
神の子キリストの教えを、人間が都合よく利用したダークファンタジーの世界へようこそ