中学のテニス部で出会った「あなた」へ贈る、狂気的な愛の告白である。 凄絶な虐待や性被害といった暗い過去を持つ「私」にとって、唯一の理解者であった親友への感謝は、次第に「妹を殺せる」と断言するほどの歪な依存と執着へと変貌していく。 瑞々しい青春の回想から始まり、血の通った生々しい情念へと沈み込む構成が圧巻だ。 虚数や自己(I)を想起させるタイトルの「i」が、物語の深淵を象徴している。
重い執着やヤンデレ的な心理描写、人間のドロドロとした内面を覗きたい読者。独白形式で綴られる、緊迫感のある心理サスペンスや人間ドラマを求める層におすすめできる。