第7話 村から魔王城へ・・・
ノックの音で目覚めた。
【おはようございます。お食事をお持ちしました。】
宿のおかみさんである。
「ありがとうございます。そこに置いておいてください。」
足を見る。赤黒く腫れている。
意外と頭はすっきりしている。
おかみさんに昨日の出来事を話し気になることを聞いてみた。
「で、蛇に噛まれたところに薬草貼ったんですがこの使い方でいいんですかね?」
はあ??って顔のおかみさん。
【逆ですよ逆!毒消し草は傷口に塗るものです。
薬草は飲むものです。
毒消し草飲む人なんていないです。効かないことはないのでしょうが・・・】
おかみさん、あきれ顔である。
(俺、涙目で我慢して飲んだのに・・)
お礼を言う。そして数日連泊させてもらえるように伝える。
(この足じゃ歩けないしな・・)
結局、3日間連泊してしまった。
毒消し草と薬草は良く効いた。
薬の使用方法には注意が必要なのである。
空いてる時間に村で靴を買ったり薬草、毒消し草を買ったりして過ごした。
お昼には町の飯屋に食事を食べに行ったりした。
食の感想ですか?
とにかく美味しくない!
ビールっぽいのあるけどぬるくてまずい。
魚料理一切ない!
味が塩味ばっかりで肉系の食い物しかない。
魚大好きな俺にはこの世界は苦痛かもしれないと思ったよ。
それと、ハエの大量発生している問題はかなり深刻であった。
この村はまだましな方らしく、10キロ弱離れた王都ではとんでもないことになっているとのこと。
毎朝、魔王城のある森から大量のハエが王都に向かって飛んでいく。
俺もその姿を見たが、黒い霧が王都を飲み込むような光景だった。
この村はほとんど無視されているようで通過してくれるが、なかなかのハエの量である。
ゴミ捨て場を教えてもらい一応場所を確認しておく。
結構汚くてハエも大量に飛んでいる。
村人たちは穴を掘って生ごみを処理したりしているがなかなか解決できないそうだ。
(ハエの王、ゆるせん!)
ちょっと正義感を出してみたのであった。
出発の朝。
俺は足の状態を確認する。
華麗なステップも復活し絶好調だ。
村を出て1時間半で森の入口に到着する。
隠しておいた鞄を確認する。
問題なく隠した場所にあった。
俺は急いでバックからヘルメットを取り出しAIに話しかける。
「ただいまアイちゃん(俺がAIにつけた愛称である)」
【おかえりなさいマスター。三日ぶりですね。お変わりはありませんか?】
「それがさーヘビに噛まれちゃってさー大変だったよ。でね・・」
小一時間ほどアイちゃんとおしゃべりする。
村での治療中、暇すぎて暇すぎてストレスが溜まっていたのだ。
その後、2時間ほどアニメやら漫画やら動画やらをザッピングしまくり一人の時間を楽しんだ。
この世界で生きてくのはきつそうだけど、アイちゃんがいてくれるならやっていけるかもしれん。
パパスとト●タに感謝するのであった。
(そろそろ行くか~~)
嫌々であるが、村で買った靴に履き替え両手にバッグを持ったイケメンスタイルで魔王城へ歩き始める。
一応、ひざから踵にタオルを巻きつけて蛇に噛まれても大丈夫なように保護する。
用心は必要である。
俺は同じ過ちは繰り返さない男なのだ。
途中、方向が分からなくなってパニックになったが、アイちゃんに助けてもらい無事魔王城に到着した。
2時間かかった。
森の陰で着替えを始める。
20分がかりで加速装置スーツを装着した。
鞄やバックパックを森の陰に隠す。
キン●ョールジェットを右手に、大き目の門を抜ける。
なかなか立派なお城である。
石畳もしっかり引いてあり足場の心配もなさそうだ。
実はベルベベブを倒すために俺はある計画を練っていた。
ずばり、魔王城の中での戦いである。
室外で戦ってしまった場合、ハエに飛ばれてしまうとキン●ョージェットが届かないことが考えられる。
室内の戦闘であれば天井がある。
飛び回ることができても何とかなるであろう。
完璧な計画である。
門から魔王城の入口までちょいと距離があるので加速装置のテストをしてみる。
「アイちゃん玄関の入口へ加速!」
一瞬である。
ト●タ素晴らしい。
だがしかし、ちらっとキン●ョージェットを見るとトリガーのプラの部分が壊れていた。
(!!!何で!!!!!!)
急いで門の位置まで加速して着替えをした森の陰に移動。
ジェットを調べるとプラの部分がもっと壊れている。
(??・・不良品か??)
メットとグローブを外してキン●ョージェットを調べようと持ってみる
「ワオ‼アチチチチ!!」
外人みたいな言葉で思わず叫ぶ。
(何が起きた・・どういうことだ・・)
また小一時間ほど悩む。
結論、キン●ョージェットは加速装置使用に作られて無いと思われる。
(ダメじゃんパパス。
確認しなかった俺もだけどパパス加速装置のこと理解してないじゃん!)
パパスに電話する俺。
【どうしたんじゃ?流星。】
「あのーキン●ョージェット壊れちゃったんですけど
加速装置に耐えられなかったみたいで大やけどしてしまいました(嘘だけど)」
【えっ、大丈夫なのか?】
「加速装置に対応できるように金鳥に伝えてくれました?」
【すまんすまん。伝え忘れておった。
ト●タと金●に連絡とって加速装置対応のキン●ョージェットを至急作らせよう】
「気が付かないで戦っていたら死んでしまうところでした。」
【悪かったのう。】
「いいんです。いいんです。パパスさんにはお世話になってますから。
一つ、ついでにお願いしたいことがあるんですがよろしいでしょうか?」
【迷惑かけたからのう。何でも言ってくれ。】
「ト●タに頼んでAIをWi-Fiで繋げられるタブレットと骨伝導のイヤフォンみたいの貰えるように頼んでいただけますか?ベルべブブ倒すためにどうしても必要なんです。(大嘘)」
【よくわからんが伝えておくよ。】
「ちなみに、ちょっと気になったんですが、バッテリーの充電方法とかあるんですかね?突然加速装置が動かなくなっちゃったら怖いんですけど。」
【充電とかはいらないと聞いたぞ。第六次バッテリー革命とかいうのが起きて、核融合カプセルとかいうのが入ってるようじゃ。どんなに使いまくっても100年近く使えるらしいぞ。】
(ト●タスゲーな)
「了解です。ありがとうございます。全力で戦います。」
その後、受け渡し方法と軽い世間話をして電話を切った。
(やったぜ!うまくいけばメットなしでも漫画や動画見れるw)
受け渡しはマリア経由となった。
マリアに電話して事情を話す。
やはりマリアはゴミ捨て場でしか俺にものを送れないとのこと。
結果、村のゴミ捨て場まで戻ることになってしまった。
加速装置スーツを時間をかけて脱ぎ。元の服装に着替える俺。
(なんだかもう疲れちゃったな・・
鞄もって森の中歩くの嫌だな・・・う~ん・・・」
数分悩む俺。
「決めた!」
鞄を藪に隠し、バックパックを背負って戻ることに決定!
片道3時間半かけて村に戻る俺。
今夜も村の宿に泊まることを決意するのであった。
」
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