主人公が途中で切り替えながら話を進めていく叙事詩です。
最初の主人公はアンヘル。
彼は子供の頃に〝悪魔憑き〟として額に烙印を押され、以後村の中で爪弾きに遭います。
大人になったある日、村の外に出るとそこで小型竜と遭遇。
両腕を犠牲にしながらも素手で小型竜と相討ちになります。
そこで通りすがりの竜人グループに助けられ、彼らの里へ迎え入れられて治療を受けます。
竜は逆鱗をとらないと時間をかけて再生し、不死身であることをアンヘルは知るのです。
〝悪魔憑き〟とされたアンヘルは、自らの運命を切り開くため、そして生きている証を刻むために行動を開始しなければならなくなります。
果たして、竜が生活を脅かす過酷な世界を主人公たちは生き残れるのか。
残酷描写や暴力描写を淡々とした文体で綴る「ハードボイルド」な一面と、退廃的な世界観での主人公たちの行動を記す「ダークファンタジー」な一面が程よくミックスされています。
文章力も安定していて、きっと読む手が止まらなくなるでしょう。
「カクヨムコンテスト11」の読者選考期間中に読むに値する作品です。
ぜひ一気読みして真のカタルシスを存分に味わってくださいませ。