第3話 自分の部屋


私は弟としばらく二人部屋でした。


でも家の増築に伴って、2階の角にもう一つ部屋ができたので、念願の一人部屋を小学5年生のときにもらえました。


とても嬉しくて、夜遅くまで漫画を読んだりしていました。


夏休み、いつも通り夜更かしした私は、そろそろ寝るかと思ってベッドに入りました。


私のベッドは壁にぴったりくっついていて、目の前にはカーテンが引かれた出窓がありました。


その日は、なんだかおかしかったんです。


なかなか寝付けず、なんとも言えない寒気がします。


部屋は暑いのに、背中と首が異様に寒いのです。


やっと寝付けたと思ったら、またすぐ目が覚めました。


出窓の上の壁につけた時計をみると、夜中の2時あたり。


うわーいやな時間に起きたなぁ…


と子供ながらに布団へもぐりました。


その時です。


バンッ!!!


と急に出窓から大きな音がしました。


私の心臓は破裂するかと思うくらい、飛び跳ねました。


私の家は山に囲まれてます。


鳥かなにかがぶつかったんだ…


そう思い込もうとしましたが、


夜中の2時に?風も何も音もしないのに?


同時にそうも思いました。


強い寒気と、なんとも言えない雰囲気にギュッと目をつぶりました。


身体がガタガタ震えるような感覚もします。



私は背中を壁につけ、左側を上にして横になっていました。



なんだかその左耳に、ゆっくり人が顔を寄せてくるような感じがしたんです。



ふーーと耳や首、頭あたりに誰かが寄ってきている。


あまりの怖さに、身体が強張っていったのを今でも思い出せます。


くる…!!


そう思った矢先、聞いたこともない低い男性の声が聞こえました。


「眠ってるのか」


バサッ!!!


私はもうなりふり構わず、布団を投げ捨てて、2階の反対側にある両親の部屋へと駆け込みました。


叫び声も出ませんでした。


勢いよく母親の布団に潜り込んだ私に、母がうわぁっ!?と驚いた声をあげました。


「むり!!おばけ!!」


「はあ?」


それだけ言って、寝ぼけた母はそのまま眠りました。


翌日、両親に話しましたが、夢だろうと言われ相手にされませんでした。


私は今でも、実家に帰ってもその部屋では寝れません。


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