元天才エンジニアが転生した先は、上級氷魔導士の世界。次々と襲いかかるトラブルに、「先輩、なんとかしてください!」と後輩僧侶(ヒロイン)が助けを求め、その直後に始まる物理計算。
(数話も読めば、この流れが来ただけで笑いが込み上げてきます)
あらゆる事態を解決するために繰り出される防御魔法(という名の抱腹絶倒な物理計算)が、読者の腹筋を容赦なく攻撃してきます。
そして、そんな先輩を横目に、さらりと危機を回避してしまう後輩僧侶のしたたかさも大きな魅力。二人の掛け合いがとにかく楽しく、気づけば読む手が止まりません。
さらに後日談となる「攻撃魔法編」も別途公開されているとのこと。
まだ読んでいないそこのあなた。私は一足先に、この魅力的な天才エンジニアと後輩僧侶ちゃんが織りなす笑いの世界へ旅立たせていただきます。
話タイトルだけで既に傑作です。「超高負荷『熱伝導-応力連成解析』を展開したが、脳内クロック数が足りずに処理落ち(爆死)した件」このセンスが7話全編を貫いています。
ハニカム構造の盾、ファラデーケージ、流体力学、アンチノイズ理論は一切間違っていない。ただ計算中に魔法が間に合わないだけ。そんな「勝負には勝ったが試合には負けた」を毎回繰り返す先輩の隣で、後輩の僧侶ちゃんが「普通に避ければいいのに」とサクッと解決する構図が痛快です。
本職エンジニアが「技術用語の辻褄がちゃんとあっている」と太鼓判を押すほどの精度と笑いを両立させた、小日向ひなたさんの理系ギャグの真骨頂です。