第3話 小さなヒビ
――…小さい頃、一度だけ大きく失敗したことがある。
精いっぱい努力はした。
それでも、手は届かなかった。
結果は思い通りじゃなかった。
周りに迷惑をかけた、と感じた。
それでも大人は言った。
「頑張ったね」
その言葉を、
僕はうまく受け取れなかった。
――本当は困っているんじゃないか。
――優しいから、言わないだけなんじゃないか。
そう思った瞬間、
次からはもっと頑張らなきゃ、と決めた。
失敗しても大丈夫、じゃなくて、
次は失敗しないようにしなくては。
きっと、どこかにヒビが入ってしまった。
だから次は、もう割れてしまうかもしれない。
それが、
僕なりの安全基準だった。
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