指の旅 140字小説集

おおらり

指の旅

 手の指が一本一本、ばらけて旅に出てしまった。

 小説も書けないし絵も描けない。なんなら親指の指紋がないからスマホの認証すら出来なくて不便だ。

 帰ってきた指はネタを持ち寄ってくれて嬉しいのだが我先にと書きたがり喧嘩をしている。

 指のせいにして、とりとめもなく綴る。

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