五への応援コメント
企画へのご参加ありがとうございます。
冬の冷たい空気の中、鼻にツンとくる鉄の匂いと、香るはずのない白檀の香りを感じ、最後には飲みきった直後のコーンポタージュ缶のような静かな温かさが胸に残りました。
■ 最後まで読んだ感想
「パパがいなくなる」という彼女の言葉の真意が、和也の中で溶接の火花のように結びついた瞬間の描写が好きです。
「家がない」のは彼女だけでなく、帰るべき日常を失った和也も同じだったのですね。
お互いの「欠落」を埋めるのではなく、ただ夜が明けるまで隣にいることを選んだ二人の距離感が、何よりも尊いように思います。
■ お題「体言止め」の活用について
物語の締めくくりにかけて、体言止めが和也の心の変化を鮮やかに切り取っていますね。
頭の中で数字が浮かぶ、十五と三十。
十五よりは上で、三十よりは下。
輪郭のない、数字の子。
この畳み掛けるような体言止めによって、その前後の文章も強調されて、彼女を一人の人間として、自分と同じ「迷子」として捉えた和也の思考の変化が、脳に強く訴えかけられているような気がしました。
■ 最後に
重厚な作品を文芸部に届けてくださり、ありがとうございました。また部室でお会いできるのを楽しみにしています。
作者からの返信
文芸部と目にし懐かしさがあって、拙作ながらお届けいたしました。
和也さん、サヤちゃん、またヤドカリ。この三人の間に流れる空気を感じて貰えて、胸を撫で下ろしております。
素敵な企画を、また感想を。ありがとうございます。
五への応援コメント
また次の場所。ここだけ、今だけでも居場所になる。宿を借りて、今日も生きていく。
どこか行くあてのない空気と、わずかながらの邂逅と寄り添い。こういった細やかな繋がりというのは、やはり素敵なものですね。
作者からの返信
なにも解決はしてなくても、二人の間にある、この温度が届いたようで作者冥利に尽きます。
静かな希望はやっぱりそこにありますよね。