『4024年の観測者、2024年のソクラテス』 〜未来人が見た能登半島地震〜

御箸椀

第1話 ムツキとテトの決別(テト)

「だって、遺伝子検査の結果でこういう結果が出たんだから仕方ないじゃない」


僕は返す言葉がなかった。


「あなただってわかるでしょ? 来年から私は研究クラスに行けることになった。自然妊娠のために私の貴重な何年かを使うわけにはいかないのよ」


「……」


「こうやって会ってることも知られてる。私があなたと会ってるってだけで、私の将来になんのメリットもないの」


「……。でも僕は君が好きだ」


「あなたは感情を評価されるクラスに残る。でも私は違う。クラスの女の子とそういうことをすればいいじゃない。私は違うの」


そういうとムツキは立ち上がった。僕の方を振り向きもせず、まっすぐ歩いて立ち去った。 僕は絶望した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る