第34話 モキュメンタリーホラー


 モキュメンタリーホラー。


「これは実話である」という建前で、現実と虚構の境界をズタズタにするジャンルだ。


 自らの挫敗さえも「呪いの一部」としてコンテンツに組み込み、成り上がりの踏み台にする。

 ​成り上がる。


 前の俺を殺した奴ら、見捨てた奴ら、そしてカテゴリーという枠に縛られて悦に浸っている連中。

 そいつら全員を、俺の掌の上で踊らせてやる。

 ​指先が画面を叩く。

 タイピング音は、復讐のカウントダウンのようだった。

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