第14話 暗黒の襲来


王都決戦からしばらく、

カイル・ヴェルグレン、ライナ・セリス、

カイ・ローデルの三人は、城外の森を進んでいた。


「平和は長く続かないな……」

カイルは剣を握りながら、森の影を警戒する。

「新たな敵が必ず現れる」


ライナは険しい表情で前を見据える。

「魔獣や暗殺者だけでなく、

王都残党や未知の勢力も動いている」


カイは周囲を観察し、足元の枝や草の揺れを確かめる。

「油断すれば、一瞬で命を落とすぞ」

三人は慎重に歩を進める。


突然、森の奥から黒い霧が立ち込めた。

空気は重く、異様な静寂が広がる。

「……来るぞ」

カイルの胸に緊張が走る。


霧の中から現れたのは、巨大な魔獣群だった。

体長は六メートルを超え、漆黒の鱗に覆われる。

牙と爪が光り、口から吐き出される炎が周囲を焦がす。


「こんな……数で来るのか」

カイルは剣を構え、仲間を見る。

ライナも魔法の杖を握り、火球を放つ。

カイは盾となり、少年と魔法使いを守る。


戦闘は瞬時に始まった。

魔獣群の攻撃は凄まじく、地面は崩れ、木々が倒れる。

カイルは恐怖を抑え、全力で剣を振るう。


ライナの魔法が光を放ち、魔獣の動きを封じる。

カイの盾が防御の要となり、三人は連携して戦う。

しかし、魔獣の数は圧倒的で、体力の消耗が激しい。


「まだ……負けない!」

カイルの叫びと共に、蒼光の剣が魔獣の一体を貫く。

ライナは氷の刃で敵の動きを封じ、

カイは力強く斬撃を加える。


森の奥からは、さらに黒い影が迫る。

新たな敵――魔導士の集団だ。

「奴らも敵か……!」

少年は剣を握り直し、戦闘の準備をする。


敵の魔導士たちは強力な魔法を操り、

魔獣と連携して三人を包囲する。

戦況は絶望的に思えた。


しかし、三人の連携はこれまで以上に研ぎ澄まされていた。

カイルは斬撃で敵の注意を引き、ライナが魔法で隙を作る。

カイは盾で守りつつ、攻撃の反撃も仕掛ける。


戦闘は長期戦となり、三人の体力は限界に近づく。

「ここで諦めたら……すべてが終わる」

カイルは蒼光の剣に最後の力を宿す。


魔獣に集中攻撃を仕掛け、ライナの魔法が追撃する。

カイの盾が少年と魔法使いを守り、

ついに魔獣の大群は力尽き、撤退を余儀なくされる。


魔導士たちも混乱し、逃げ去る。

勝利の余韻が森に広がるが、安堵は一瞬に過ぎない。

「これで終わりではない……」

ライナは冷静に告げる。


カイルは息を荒くしながらも、剣を握り直す。

「どんな敵でも……俺たちは戦う」

少年の決意は、仲間と共にさらに固くなる。


夜、森の高台で三人は焚き火を囲む。

「王都決戦後も、世界は危険に満ちている」

ライナが静かに告げる。


カイルは星空を見上げ、誓う。

「暗黒の襲来が来ても……

俺たちは立ち向かう」


運命の歯車は回り続ける。

新たな試練、仲間、そして陰謀――

少年たちの旅は、再び険しい戦いへと誘われる。

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