蝶々
まるたろう
第1話
ガラガラッ
いらっしゃい。
今夜はどんなご要件で?
「助けてほしいんです」
助けてほしい…ですか。
なにかお困りごとでも?
「最近、僕の恋人がおかしいんです」
興味深いですね。
おかしいとは一体どんなふうに?
「狂ったように同じことばかり…。『リョウちゃん、空を飛びたいの』『リョウちゃん、お外に出して』『リョウちゃん、お外』とか…もうおかしくなりそうで。」
…なるほど。
とてもおもしろい。
実際に会わせていただいても?
「えぇ…今は家に…」
いつから家にいるんですか?恋人さんは。
まさか、ずっと外に出ていないなんてことは。
「い、いえ…でも、いつから…わ、わからないんです…」
……そうですか。
まぁ、実際に恋人さんを見てから判断いたしましょう。
ガチャン
「アゲハ…?帰ったよ」
お邪魔します。
「アゲハ、ほら。お医者さん連れてきたからね。」
……”それ”が恋人のアゲハさんですか?
「えぇ、そうです。美人でしょう?同じことばかり繰り返さなければ、すごく素敵な子なんです」
狂ったように、にこぉっと微笑む彼の手には羽のちぎれたアゲハ蝶の死骸がぎゅうっ、と握られていました。
蝶々 まるたろう @marutaro_17
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます