エンジンを切ると、やけに静かだ。
軽キャンのボディが、まだほんのり熱を持っている。
……異世界で軽キャンか。
最初は正直、どうなんだそれって思ったけどな。
けど読んでみると、不思議としっくりくる。
広くもない車内、限られた装備。
その“ちょうどいい不便さ”が、この物語の芯になってる。
無双って言葉はついてるけど、
剣振り回して全部解決、って感じじゃない。
むしろ、コツコツ積み上げていく感じだ。
火を起こして、飯を食って、少しずつ拠点を整えていく。
……ああ、こういうの、嫌いじゃない。
気づいたら国を作るとか、スケールはでかいはずなのに、
読んでる側の感覚はずっと地に足がついてる。
それはたぶん、“嫁が好き”っていう軸がブレないからだろうな。
派手さより、生活。
野望より、隣にいる誰か。
……コーヒーが少し冷めてきた。
この作品、たぶんな。
大きなことをやってるはずなのに、
最後に残るのは、そういう“小さい幸せ”なんだと思う。
悪くない。こういうの。