雪解け 

@kaburanainamae

第1話

転校するタイミングが人と被ると悲惨である。なぜなら必然的に人当たりのよさそうな人間に人が流れるからである。爽やかなイケメン君の周りにはクラスの女子が積極的に話しかけているが、爽やかなイケメン君は嫌な顔一つせず、女子の黄色い叫び声を浴びていた。むしろちょっと得意げだった。クラスの男子も爽やかイケメン君が体育が好きだと聞いて盛り上がっている。陰鬱な雰囲気で普通の面をした自分に興味を持つ変わり者などいないであろう、まあしつこく構われるのは好きじゃないので別に構わない。そう思っていた。

 「六花ちゃんはなにがすきー?私はね、、、」

 もの好きな人もいるものだと思った。飽きたらどこかに行ってしまうのだろう。やや明るいこげ茶の髪を斜めにハーフアップした少女が、私の人生において一番重要な人物になることをまだこの時は知る由もなかった。

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