第29話 ルミナス峡谷での深部探索、未知の魔獣との連続戦闘、仲間たちの戦術進化とリオとの決着
ルミナス峡谷の奥深く、川谷ゆうじと仲間たちは慎重に足を進めていた。
光る草と透き通る水の間を抜け、未知の魔獣が潜む場所へと近づく。
「皆、油断するな。まだ何が出てくるか分からない」
サフィアが仲間に声をかける。
リーナは回復魔法を最大範囲で準備し、エリオは剣を握り直す。
ミラとカレンも峡谷の地形を活かす布陣を整える。
深部へ進むにつれ、空気はさらに冷たく霧が濃くなる。
突然、巨大な影が峡谷の奥から迫る。
「……またか」
ゆうじは拳を握り、変換で筋力・体力・素早さ・知力を強化する。
現れた魔獣はこれまでに遭遇したものよりも巨大で、翼を広げると峡谷を覆い尽くす。
黒曜石の鱗が光を反射し、鋭い牙と爪で襲いかかる。
「準備はいいな!」
ゆうじの声に仲間たちは頷き、戦闘態勢に入る。
戦闘開始。魔獣の翼による衝撃波と尾の攻撃で、峡谷の地形が崩れる。
ゆうじは転移で攻撃をかわし、岩や木片を武器として投げつけ注意を逸らす。
仲間たちの支援で戦況は均衡を保つが、緊張感は限界に達する。
その瞬間、リオ・ヴェルンが峡谷の影から現れる。
「川谷、俺も本気だ。ここで決着をつける!」
ライバルの真剣な眼差しが、ゆうじの闘志をさらに燃え上がらせる。
リオは魔獣の攻撃を利用してゆうじに挑む。
「負けるわけには……!」
ゆうじは転移で位置を変え、変換で強化した筋力を集中して反撃する。
二人の戦いは峡谷全体に轟く激しい一騎打ちとなる。
激しい攻防の中、仲間たちの戦術も進化していた。
サフィアは防御魔法の範囲を拡大し、攻撃の軌道を予測して仲間を守る。
リーナは回復魔法の効率を上げ、複数の味方を同時に支援できるようになる。
エリオは剣技に新たな連携を加え、ミラは遠距離魔法で魔獣の弱点を狙う。
カレンは魔獣の注意を分散させ、峡谷全体を戦場として活かす。
連続攻撃により、魔獣はついに苦しみの咆哮を上げる。
ゆうじは転移で背後に回り込み、変換で強化した力を一気に解放する。
一撃が魔獣の胸部に命中し、衝撃が峡谷全体に響き渡る。
魔獣は倒れ込む。息を整え、ゆうじは達成感を噛みしめる。
報酬のゴールドを変換に回し、筋力・体力・素早さ・知力をさらに上昇させる。
リオは少し離れた場所からゆうじを見つめ、悔しさと認める光を浮かべる。
「……これが……お前の力か」
ゆうじも拳を握り返し、静かに応える。
「俺も……もっと強くなる」
峡谷を抜ける道中、仲間たちとの連携の進化を実感する。
「皆で戦えたから、ここまで来られた」
サフィアの言葉に全員が笑顔で頷く。
夜、ギルド宿で一人、ゆうじは今日の戦いを振り返る。
「転移と変換、戦術と仲間の支援……これが俺の力だ」
国外追放から始まった冒険者生活は、仲間との絆とライバルの存在、
そしてスキルの進化で確実に次のステージへと進んでいた。
未知の峡谷でのさらなる冒険を前に、ゆうじの瞳は揺るぎない決意で輝く。
「次は……どんな強敵が待っているのか」
川谷ゆうじの物語は、仲間とライバル、未知の魔獣との戦いを糧に、
確実に次の冒険へと踏み出そうとしていた。
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