シングルファーザーとして子育てをしながら抱いていた「このやり方でいいのだろうか」という不安に、保育士資格という具体的な行動で向き合うその動機の誠実さがこのエッセイの土台になっている。18話・14,499文字を筆記試験の各科目別に丁寧に分けた構成は、同じ道を目指す人への実用性も兼ねている。
レビューで触れられている通り、保育士試験の知識だけでなく、子育てや日常生活に活かせる視点も随所に織り込まれていて、保育士を目指さない読者にも読む価値がある。特別な才能も環境もない、というあとがきの言葉が、誰かの不安を軽くしたいという執筆の動機をそのまま体現している。
童話アレンジや短歌とは全く異なる、著者の実生活に根ざした記録として、読み応えのある一作。