バカ転生 ~ようこそバカ世界へ!~
ゴンスケ
第1話 転生…
「ちょっと! いつまで寝てんのっ!」
「んんん…、なんだ~?」
眠い頭で起き上がり、周りを見ると、一面真っ白な空間。
えっ…俺、部屋で寝てたよな…。
マジでどこだココ、こんな場所知らねーし、明らかに普通じゃないよな?
「やっと起きた! アタシの前で寝るなんて、マジありえないんだけど~」
「うっせ~な~………」
後ろから、ガキ特有のキンキン頭に響くような高音ボイスが聞こえる。
振り向くと、そこにはメスガキがいた。
……うん、メスガキ。
自分でも何言ってるか分からねーが、とにかくメスガキがいたんだ。
「だっ…誰だ、てめーっ! 俺の部屋?にどーやって入り込んだっ!」
「キャハハッ! 俺の部屋だって! ココはあんたの部屋なんかじゃないよーだっ!」
メスガキは人を小バカにした顔で、言葉の揚げ足を取ってくる!
ムカッ!!
…ふー、落ち着け…冷静になれ…。俺45歳だよ。こんな10歳かそこらのガキにムカついてどーする…。
とにかく、今俺の身に何かおかしなことが起きている。
事情を知ってそうなのは、コイツ以外にいなさそうだし、とりあえず優しくして聞き出すとするか。
「…あー、ごめんねお嬢ちゃん。おじさんちょっと寝起きで、頭が回っていないんだ。…うんうん、確かにココは俺の部屋じゃないね。そして、明らかに普通じゃない。一体何がどーなっているのか…。 お嬢ちゃんは何か知ってる事とかあるかい?」
「キモッ」
は?
今なんて言ったコイツ…。
「ほんっとキモイ! そのへらへら顔も、変質者ボイスも、その半勃ちしてるチン〇も何もかもキモイ!!」
「はぁぁああ! なんだてめー! 人が優しくしてやりゃイキがりやがって!!!
寝起きなんだよ!半勃ちくらいするっつーの! むしろ45で半勃ちしてんだから元気な方だろうがっ! ほれ!」
「何なの!?コイツ! 初対面の相手にちん〇見せつけてくる!?
寝起きのくせに、テンションどーなってんのよ!?」
「てめーが俺のテンションを狂わせてるんだよっ! いちいちムカつくこと言いやがって! チクチク言葉とか小学校で習わなかったのか!!」
「そんなもの行ってるわけないでしょ! アタシは女神よ!この世で一番偉いのっ! 知らないことなんかないし、むしろアンタ達人間が、泣いてアタシから教えを乞うべきよ!!」
「ふざけんなっ! 誰がてめーなんかの教えを乞うか!? バカみてーな服着やがって! 女神なら女神らしくもっと真っ当な格好しろやっ! なんだそのSM嬢みてーな服は!」
「なんですって!コレは今神界で流行してる最新ファッションよ! とっても評判いいんだから!!」
「だとしたら神界イカれてんなっ!?」
ふぅ~ふぅ~…。待て、ツッコミに夢中になってしまったが、今聞き捨てならない事が…?
「…女神…だと?」
「そうよ! 今頃気づいたの? 普通アタシの姿を見たら一発でわかるでしょ!
この神々しいオーラ!あふれる気品!!美貌!知性! 全てが神である証よ!」
メスガキはツインテールの赤髪を払いながら、ドヤ顔でのたまう。
くっ…まだだ…まだツッコむな…。奴から情報を引き出すのだ…。
とりあえず、神妙な顔をして少し頭を下げながら、目線は奴の胸にロックオンし聞いてみる。
「ほう…なるほど。…ではその女神…さまが一体俺に何の用なんだ……ですかね?」
「ふふん、やっとアタシの偉大さが分かったみたいねっ! 初めからそうやって頭を下げて、殊勝な態度でいなさいよ! 半勃ち野郎!」
怒りメーター↑
ゴゴッ
「いい? 一度しか言わないからよく聞きなさいよ。 とりあえずアンタ、アタシの世界に連れてきたから。それでーアタシの手足となって、アタシの為に働くの!
どう?嬉しいでしょ?」
怒りメーター↑↑↑
ゴゴゴゴゴッ
「本当はアンタみたいなカス、願い下げなんだけど特別よ、特別!
感謝しなさいよ!」
怒りメーター↑↑↑↑↑↑↑
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ
「それで、アンタは一生アタシの世界の修復をしてもらうから。 いい?ずっと働くのよ! 1日だって休むのは許さないわ! さぼったりしたら神罰下すからねっ!
朝日が昇ったらアタシに感謝の祈りを捧げて、修復を始める、ご飯はー…まっいらないわね! 日が暮れるまで修復して、1日の感謝の祈りをアタシに。 祈りが届いたら特別に食べ物を恵んであげるわ!アタシ優しいでしょ!? でも、基本的にアタシは遊んでるか、寝てるから祈りが届かない事の方が多いかもね!」
怒りメーター↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ
「以上がアンタのこれからの人生よ! 寿命がくるまでずっと働きなさい!
大丈夫、死んだら転生させて、またアタシの為に働けるようにしてあげるから!
嬉しい? ねぇねぇ?今どんな気持ち?」
も う が ま ん で き な い っ!!!!!!!!!!!!!!!
「ブチ殺すぞッッッ!!!!このメスガキがっっ!!! なんだその超絶ブラック業務は!!! 世界の修復とか意味わかんねーし! 休みもねぇ!飯も食えねぇ! 届きもしねぇのにテメーに祈る意味あんのかっ!! 感謝なぞ1ミリもねぇし、あるのは呪いだけだっ! それに死ぬまで働きづくめで、死んでもまたクソみてぇな人生が待ってるだと!! そんなの労基に全力ダッシュだわっ!!!
ふ ざ け ん な っ!!!!!!!!!!!」
コイツ本当に女神か!? 神とは思えぬ所業を俺にしようとしてるぞ!
ちょっと見た目がかわいくて、ボディもムチムチロリ爆乳だからって、調子に乗りやがって!!!! 中身悪魔そのものじゃねーか!?
「あと『アタシの世界に連れてきた』って言ってたな!? おまえ俺に何した!?ココはどこだよっ!!」
「ギャーギャーうるっさいわねー!! アタシの言葉にイチイチツッコんでじゃないわよっ! いいから黙ってアタシの言うこと聞いてればいいの!」
「バカか!おまえ!! これからトンデモネェ目に遭いそうなのに、黙って言うこと聞く奴がいるかよっ!!! こんな所にはいられんっ!俺は帰らせてもらう!!」
「へへーんだ! もう帰ることはできませ~ん! 残念でしたー♪」
「なん…だと……?」
「そう!アンタはもうアタシの言うことを聞くしかないのっ! アンタの世界にはもう戻れない、これは絶対!」
「おかしいだろっ!?なんで連れてくることはできて、戻すことができないんだよっ!!」
「そういうものなのっ!! 世界一方通行の法則!!」
「なんだその取って付けた法則!! んじゃーなにか!? 俺はもう元の世界に戻ることはできなくて、これからテメーの世界に行って奴隷になるしかねぇっていうのか!?」
「さっきからそう言ってるでしょっ!! それに奴隷じゃなくてアタシの為に働ける名誉ある仕事よ! 誰でもできるわけじゃないんだからね!
……まったくホントに頭悪いな~…これだから半勃ち野郎はダメなのよ!
下半身でしかモノを考えられないから!!」
「いつまで半勃ち煽りしてんだっ! もう勃ってねえよ!!」
クソがっ! このメスガキの話を信じるのなら、マジで詰んでる!
元の世界には大して未練はないが、メスガキの世界がイヤすぎるっ!!
これって異世界転生だろ! 結構憧れてたし、できれば俺にも来てくれと思ったりもした。
な の に コ レ !!!!!!!!!!!!
「もうアンタのキモ顔なんて1秒も見たくないから、さっさと送っちゃえ!」
「待てっ!待ってくれ!! せめて週休5日、1日労働時間5時間、残業なし、三食食事付き寮完備、ネット使い放題で料金そっち持ち、年収1000万以上にしてくれっ!!」
「キャハハッ! そんなのあるわけないじゃん! どんだけ世の中ナメてんの!
そんなんだから定職にも就けないのよっ!」
「なっ…なんで俺がフリーターだって知って…!?」
メスガキの手に光が集まり、なにか異様なパワーを感じる!
マジか!? ホントにコイツ神なのか! マズいっ!奴の言ったことが本当だとすると、俺は自由気ままなフリーターから超絶ブラック企業に強制就職させられることになるっ!! どうにかして逃げ出すしかねぇ!
「うおおおおお! 働きたくないでござるーーーー!!!」
やぶれかぶれで、俺はメスガキに飛びつく! 奴の後ろに回り込み羽交い絞めにして、なんとか光が俺に向かないように仕向ける!
「何さわってんのよッ! 離せッ!!」
「イヤだねっ! ぜってぇ離さねぇ!オラ離すもんかぁ!! 俺ごと撃てーーー! ピッ〇ローー!!!」
「このッ戦闘力1のゴミがッ! 死ねぇーーーーー!!!」
瞬間、メスガキの手に集まった光が強烈に輝く! ぶっちぎりのパワーを感じる!
あっヤベ、これ死んだわ……
ドゴーーーーーーーーーン!!!!!
叫ぶ暇すらなく、俺は爆発によって吹き飛ばされ、無様に地面に転がる。
体中から力が抜けて指1本すら動かせない。朦朧とする意識の中で最後に思うのは
…ああ……胸…揉んどきゃよかった………………
そして、俺は死んだ……………………
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