アイメモ~君と創る青春物語
もえがみ
DOCTYPE.AMAME
コミュニケーション障害とは、言語や対人
スキルに問題があり適切な対話・交流などが難しい
神経発達症のひとつ。
上記、ウェブからの引用。
小学生の時、友達ををろくに1人も作れなかった。 いつも声をかけては
疎外され、挙げ句の果てにはイジメの立て続けの毎日で。
両親は仕事でいつも多忙。家を空けることなんて日常茶飯事だ。 帰
ってきたとしても話をまともに聞いてもらえず流される、
思い出すだけでも頭痛がしそうだ。
時間は流れ、気がつけば15。
通信制が併設された高校に通いながら、学生生活を送っている。
とはいえ、毎日家にいるものだからこれをそう呼んでいいのか、正直
あやしいところではある。
担当の教師に授業を教わりながら学校の授業時間は
終わりを迎える。
「今日の授業おわりか」
担当の教師が一言挨拶すると、通信が切れ
また1人の時間になる。
「……今、何時? 時計……時計っと」
誰もいない自室。
机に前にして軽く腕を伸ばす。後ろに首を反ら
して時間を確認。
「うわっと!」
倒れそうになったので、
体を元に戻す。危うく首を打つところだった。
「あぶな、倒れそうになって焦った」
買い溜めしておいた物で腹を満たし、食事をすませると再び席に
座るとパソコンの画面を見始める。
「もうすぐ、完成か。何年かかったのやら」
俺、
からプログラミングが得意で、引きこもってからは、ずっと
パソコンを触れていた。
今までいろんなものを作ってきたが、それらとは比較にならないぐらい
今回のは傑作となりそうだ。
バグもなし、見落とし箇所もなし。 最終的な確認をソースファイルを
眺めながら確認する。
今、作っているものは。
「よし、ようやくできたぞ……自作AI。
世界でたったひとつだけの、俺の自作AI」
AI。
そう人工知能だ。
近年多くのAIが世に出回っているが、俺が作ったものは
それらとは比較にならないぐらい特別だ。
なににせよ完成させるまで、3年かかったからな。
他のものと一緒されては困る。
その名はAMAME。
作ったきっかけは些細な理由だ。
本当の“友達”が欲しかったから。
自分に寄り添ってくれる、パートナー
になってくれる存在を。
ただそれを叶えたい一心で、この3年間、誰にも負けない
自作のAIを作り始めた。
他の人が聞けば、バカなことを言っている
ようにしか聞こえないかもしれない。 それでも作ることをやめなかった。
ここで止めてしまえば、
人生の全てを失う――そんな気がして。
挫折や困難はたくさんあったけれど、それでも諦めず完成
させることができた。
今、それが実現する。
――本当の人間に近い最高のAIを。
「ふー」
俺は一拍分の息を吸って、高々と言いながら
エンターキーを押す。
「アマステエグゼ、スターテッド!」
パソコンの画面にたくさんある数字の羅列が高速回転
を始めたのち、画面にはひとつの空間が映し出された。
いや、空間というよりそれは部屋。
アセットの寄せ集めではあるものの、日常家具
はたくさんある。
「……」
「起きて」
画面に立っていたのは
小柄な銀髪の少女。
目を閉じながら寝ている。小さい寝息を立てながら頭を上下、
眠そうに動かしていた。
軽く声をかけると閉じていた瞳が開く。
あくびを1回吐くと眠そうに。
「う、うーん。あ、あなたは」
「こんにちは、はじめまして」
「あわわ! いけないいけない!
つい寝ちゃいました、すみません」
慌てた様子で、目を瞑り手を左右に動かしながら焦りをみせ謝ってくる。
人みたいだな。よし、優しく接してみよう。
「いいよ、いいよ、別に怒ってはいないからね」
「そ、そうですか、コホン」
胸を撫で下ろし少し時間をおくと。
「改めまして、私はアマメ、
これからよろしくお願いしますね、マスター」
彼女はそう朗らかに自己紹介してくれた。
これが彼女――
通称アマメちゃん。
俺が最初に創ったかけがえのない
最高の“友達”だ。
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本作はAI と人間の共存をテーマにした話です。
これは少し重い過去を背負う主人公と、AIから紡がれる
絆の話。
マイペース書きなので、1話上げに時間がかかりますが
評価やブックマーク等をしていただければ嬉しく思います。
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