異世界というジャンルだからこそできる遊びの幅広さ。
それを見事に体現しているというのが、最初に抱いた印象です。
これまでWEB小説で様々な作品に触れてきましたが、こうも音楽との距離が近く、ごく自然な形で異世界に取り込んだ作品は初めてだったため、読み進めながらずっと驚きと感動をかかえていました。
異世界に組み込まれた現代楽器や魔法による演奏。
シンプルな音楽小説だけにとどまらないドラマツルギー。
なるほど、こういう掛け合わせ、楽しみ方があるんだな…とハッとなる場面に何度も遭遇しました。
読みながら腰をすえて美しい音楽を聴きたくなるのも、たしかな筆致と的確な描写があるからこそ。
忙しすぎてゆっくり音楽を聴くことを忘れている人は、ぜひこちらの作品が奏でる豊かなメロディで楽しんでいただきたいです。