第11話 「隠しダンジョン二層、岩壁トロールとの連戦」


隠しダンジョン一層を突破した浩は、精霊四体と共に二層への階段を降りた。

空気はさらに重く、湿度が増して岩の匂いが漂う。


「……ここも油断できないな」浩は短剣と杖を握り直す。

フレイラが炎で通路を照らし、ミストラが水流で湿った岩床を安定させる。

ゼフィールの風が空気を読み、ノクティアの闇魔法が影に潜む罠を感知する。


二層は迷路のように入り組み、天井から滴る水が足元の岩を滑らせる。

落石や隠された刃の罠もあり、浩は慎重に一歩ずつ進む。


通路の奥、巨大な影が立ちはだかる。

「岩壁トロール……!」体高三メートル近く、岩の皮膚で覆われた魔物だ。

両腕を振るえば、岩壁ごと押し倒すほどの破壊力を持つ。


浩は息を整え、精霊と連携を確認する。

「火と水、風と闇……全てを使う!」短剣と杖を握り直し、戦闘開始。


トロールは足元を踏み鳴らし、岩片を投げつける。

ミストラの水流で岩片を弾き、ゼフィールの風で軌道をずらす。

フレイラの炎が注意を引き、ノクティアの闇魔法が影から奇襲。


浩は短剣で隙を突き、杖で魔法を加える。

火、水、風、闇――四体の精霊と連携し、攻撃を集中させる。


トロールは咆哮し、岩壁を叩く。振動が通路全体に響き、落石の危険が増す。

浩は水の盾で振動を吸収し、風で飛び上がる岩片を避ける。


一度目の攻撃でトロールの動きが鈍るが、反撃は激しい。

腕を振り、岩を投げ、地面を叩き、通路全体が戦場になる。

浩は短剣で岩の関節部分を狙い、精霊と連携を続ける。


ついに、岩壁トロールは倒れ込み、通路に轟音が響く。

浩は息を整え、精霊四体の顔を見る。

「……やった」短い達成感と共に、戦力の向上を感じた。


戦闘後、宝箱が現れる。

中には「トロールハンマー」と「超回復ポーション」。

ハンマーは大型魔物戦で威力を発揮し、斬撃ではなく打撃でダメージを与えられる。


黒の森進行度:70%。

――レベル:12


浩は精霊たちと共にさらに奥へ進む。

洞窟内には罠や迷路、未知の魔物が待ち受ける。

精霊との連携が、森奥の危険を乗り越える鍵となる。


迷路のような二層の奥で、微かに青白い光が漏れる。

「……あの光が次の階層への扉か」浩は慎重に進む。


黒の森の奥深く、隠しダンジョン二層の探索は続く。

最弱だった勇者は、四体の精霊と共に巨大魔物を倒す戦力へと成長していた。


浩は斧、杖、短剣、ハンマーを握り直し、次の戦いに備える。

「……次も、必ず勝つ」

黒の森深部に、勇者の決意が響き渡る。

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