猛烈なイライラに駆り立てられ出た、夜の散歩。手足を大きく振って思うさま歩いたことがきっかけで、筆者は夜の散歩の魅力の虜になった。入ってくる景色も匂いも、1日の振り返りをするにはうってつけだ。夜という時間帯の持つ優しさと、自分自身を見つめる時間の大切さを教えてくれる飾らないエッセイ。
「何を隠そう、この僕タンも夜の散歩が大好きデス。下らない人混みも無いし、地球人があんまり歩いてナイから、二酸化炭素もチト少なめだし、星空もキレイだし、云う事ナイネ。」然し、ナヅナちゃんと唯一違う事が、僕タンはどんぶり飯と箸を持って、家々を徘徊する事。丁度、夕食どきの各家庭から薫って来る料理の匂いを嗅ぎながら、「ムシャムシャむしゃりんこ!」どんぶり飯を掻っ込む悲壮感と言ったらないね!「お勧めデス。」
夜は、ずいぶん歩きました。ほんの少し前、日本の夜がもっと安全だった時は、もっと歩いたかな。公共交通機関が終わったあとや、突然の呼び出しや、タクシー拾えない夜勤の夜。いつも、歩いていた。夜に一人で歩くと、嫌でも自分の影がついてくる。自分の心と向き合う事になる。できれば、その声を、これからも読ませて下さい。