『山の天気』は、「雪山で遭難した女刑事と、20年前の強盗殺人事件の容疑者が、二人きりで生き延びようとする一夜」を描いたサスペンス×ヒューマンドラマです 🚓🌨️
まず印象的なのは、“山”そのものが第三の登場人物として機能しているところです。吹雪、冷気、足元の不安定さ、視界の悪さ――自然の描写がとても具体的で、読んでいる側まで身体が冷えてくるような臨場感があります ❄️🏔️
その過酷な環境が、「刑事」と「容疑者」という対立構造を一気に“ただの人間同士”に引き戻していくのが、とても巧いなと思いました 🔗🥶
女刑事は職務上、男を“犯人”として見ざるを得ない立場にいますが、極限状態の中で見えてくるのは、罪を背負ったまま20年を生きてきた男の疲れや諦め、そしてどこかに残っている人間らしさです 🌨️🧭
一方で、彼女自身もまた「正義の側」にいながら、恐怖や迷いを抱えている。山の天気のように、二人の感情は「疑い」と「信頼」のあいだを行き来し続ける 🤔⚖️
短編ながらサスペンスの緊張感と人間ドラマの厚みが両立していて、“状況が人をどう変えるか”を静かに突きつけてくる一作です 📚🌟