第44話 制御と反撃の狭間
奥層広間。
規格外モンスターの低い唸りが響き、床の亀裂や落石が戦場を荒らす。
クロウは短剣を握り、視線を敵の全身に巡らせる。
《空間把握(狭)》と《蓄積変換》が同時に作動し、モンスターの攻撃パターンと地形の変化を完全に把握する。
(……ここまで制御できれば、反撃の隙も作れる)
#### 動きを封じる戦術
クロウは戦術を最大限に応用する。
1. 動線の制限
床の亀裂や落石を利用してモンスターの移動範囲を狭める。
前肢の攻撃も、亀裂に誘導することで自由度を削ぐ。
2. 攻撃タイミングの誘導
魔力衝撃波を受け流しながら、微妙な体勢の崩れを誘発。
次の攻撃を制御可能なタイミングに調整する。
3. 優位位置の確保
広間の角度や壁の角を利用し、モンスターの反撃を最小化。
攻撃の主導権をクロウ側に移す。
#### 反撃機会の創出
モンスターが咆哮と共に攻撃を放つ瞬間、クロウは微妙な重心移動で回避。
床の亀裂と壁の反動を利用して、モンスターのバランスを一瞬だけ崩す。
その隙を逃さず、クロウは短剣で最小限の斬撃を放つ。
直接的なダメージは小さいが、モンスターの動きをさらに制限し、次の反撃機会を確実に作る。
(……よし……これで次の隙は確保できる)
#### 緊迫の描写
・ 攻撃の隙はわずか数秒
・ 一瞬の判断ミスで被害は致命的
・ だがクロウの《微調整》《蓄積変換》《遅延感知》が連動し、正確に制御と反撃を両立
戦術応用力が極限まで発揮され、未知の規格外モンスターを戦術で支配する局面が生まれる。
#### 心理描写
クロウの胸中は緊張と高揚が交錯する。
・ 規格外モンスターの力は絶大だが、行動を制御できる
・ 制御によって反撃の隙を作れることが自信に変わる
・ 戦術の応用が生死を左右する、極限の緊張感
(……これが、俺の戦術だ。
観察と応用で、勝機を生み出す)
冷静さと緊張感を両立させ、クロウは次の行動を慎重に見極める。
#### 次への布石
戦術でモンスターの行動を制御し、反撃機会を創出したクロウ。
奥層規格外モンスター戦は、制御→隙創出→攻撃の駆け引きが本格化する段階に入った。
最弱判定から成長した冒険者――クロウ・レインフェルドは、
戦術の全力で未知の敵に立ち向かう覚悟を固めていた。
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