主人公、正社員のさやかは、貧乏である。
高校生の妹と二人暮らしで、生活費と奨学金返済を、さやかの働きだけで賄っているのである。
さやかは仕事のデキる事務職なのだが、職場の女性社員たちは、さやかに意地悪をする。
女性社員たちは、役員の愛人で、ろくに仕事をせず、若いさやかをいびって楽しんでいるのである!
さやかはおかげで、対面で喋ることが苦手な性格になってしまった……。
そんなさやかの楽しみは、年に一回の贅沢、牛肉を使ったお弁当である。そのお弁当、すこし席を外したら……、なんと、超絶美形が無断でもぐもぐ、食べてしまったのである。
私のお弁当をかえせーーーー!(泣)
この作品の魅力は、さやかのヒーローに対するそっけなさと、あと、なんといってもヒーローのかっこよさ。
ヒーローは親会社の役員、仕事ができる男、というオーラを惜しげもなく撒き散らします。生活ぶりもセレブ〜。それでいて、自分を省みる事ができ、いろいろな判断を瞬時にできる失敗しない男でもあります。
地に足をつけた、リアルなしごでき男。
それが、ヒロインに惹かれていく過程で、どんどんパーフェクトぶりが乱れていく。
いや〜、おもしろい、おもしろい。
コンテスト参加の為、五万文字以内で話が完結してしまっているのがなんとも惜しい。ぜひ続きが見たい、と思わせる作品です。