反転世界~白いワンピースの少女に連れられたそこは、サカサマの世界。時渡りの運命に導かれて、同じ時間を繰り返し廻り続けることに~
蒼生芳春
資料集
世界観(第1部まで)
1 表の世界
カイたちが生活する現実の世界。カイたちが表の世界から裏の世界に行ったのは2021年7月24日。
2 裏の世界
裏の世界の名称は「タカマノハラ」という。
「タカマノハラ」は主に3つの国(天照(あまてらす)の国、炎諏佐(えんずさ)の国、月宵(つきよい)の国)で構成されているが、現在は交流が途絶え、対立や閉鎖的な状況にある。
① 天照(あまてらす)の国
魔法(精霊術)が発達した国。サクナやリナの故郷であり、現在は炎諏佐の侵攻により崩壊の危機にある。
② 炎諏佐(えんずさ)の国
王オシオが統治する独裁国家で、軍事力が強く、他国から物資を略奪することで延命している。現時点で確認できる町は以下のとおりである。
(1) ウラルフ
岩山の内部に隠された、反乱勢力「フラガルド」の拠点となっている町。
• 構造
巨大な一枚岩の裏に入口があり、特定の場所を押さないと開かない隠し扉で守られている。町全体が15メートル以上の高い岸壁に囲まれており、上空から見るとドーナツの穴の中に町があるように見える。
• 住民
始原族(しげんぞく)と焔鱗族(えんりんぞく)が共存しており、焔鱗族が防衛、始原族が統制を担うことでバランスが保たれている。リーダーのタイガやその弟タツが住んでいる。カイが最初に行った町でもある。
(2) 旧都ノクシア
かつての首都であり、現在は衰退している街。
• 歴史
以前は天照(あまてらす)の国に最も近い貿易の拠点として、炎諏佐の「遺物」と天照の「食料」を取引して栄えていた。しかし、炎諏佐の国で、遺物の出土が止まったことで国力が衰え、さらに、首都がフレメルナに移されたことで「旧都」となった。
• 施設
街の中心には「星環砦(せいかんとりで)」という鉄壁の要塞があり、その内部には世界中の本が保管されている「王立図書館」が存在する。
• 現状
住民は食料配給を止められるなどの困窮の中にあり、オシオの支配に対して複雑な感情を抱いている。
(3)王都フレメルナ
現在の炎諏佐の国の首都。
• 立地と構造
火山の火口付近に建設されており、王オシオの居城である「赤き城」が存在する。地下の熱エネルギーを都市の動力として利用しているが、結界を張っているため、街の中は暑さを感じないようになっている。
• 区画
区画が分かれているようであるが、現時点では未確認。
• 軍事組織
国は進攻を担う「暁焔軍(ぎょうえんぐん)」、防衛の「輪守軍(りんしゅぐん)」、諜報の「暦永軍(れきえいぐん)」という三つの軍によって統治されている。
③ 月宵(つきよい)の国
現時点で詳細は不明な点が多いが、かつて天照の国と戦争を繰り広げた記録がある。
3 「サカサマ」の法則
裏の世界「タカマノハラ」においては、現実(表の世界)とはいくつかの点で逆転している。現時点で確認できている事項は次のとおりである。
① 視覚的逆転
空には海が広がり、本来海があるべき場所には空が広がっている。
② 若返りの法則
人々は「初老(ういおい)」と呼ばれる老人の姿で生まれ、年齢を重ねるごとに若返っていく。例えば、リナは17歳の見た目であるが、生まれたときは60歳であるから、生きてきた期間は43歳となる。
4 種族
裏の世界「タカマノハラ」において、現時点で確認できる種族は次のとおりである。
① 始原族(しげんぞく)
この世界の物語において中心となる「始まりの種族」。
• 外見
現実世界の人間と変わらない骨格で、鼻筋が通り色味のある瞳を持つ、西洋風の顔立ちをしている。
• 特徴
始原族の最大の特徴は、「始まりの才(はじまりのさい)」と呼ばれる特殊能力に目覚める者がいること。
• 特殊な摂理
タカマノハラの始原族は、「60歳の初老(ういおい)の姿で生まれ、年を重ねるごとに若返る」というサカサマの時間を生きている。その他の種族にも適用されているのかは未確認。
② 焔鱗族(えんりんぞく)
神が始原族の後に創造した種族の一つで、タツやタイガがこれに該当する。
• 外見
トカゲや蛇を思わせる顔立ちで、腕には鱗がある。純粋な焔鱗族はトカゲそのものの顔をしているが、タツやタイガは始原族との混血であるため、人間の面影を残した顔立ちをしている。
• 戦闘能力
元来が戦闘民族であり、感情が高ぶると鱗が焔のように赤く燃え上がり、力が何倍にも増幅される。
③ ハム族
神によって創造された種族で、ステルンがこれに該当する。
• 外見
小さなハムスターのような姿をしており、非常に愛らしい外見であるが、口が悪いのが特徴。
• 特殊能力
自らの体を熊ほどの大きさまで巨大化させる力を持つ者がいる。
④ その他の種族
裏の世界「タカマノハラ」ではその他にも種族が存在するが、現時点では未確認。
5 超常的な力と「遺物(いぶつ)」
裏の世界には、科学技術と魔法が混在する独特の文明が存在する。
① 精霊と魔法
火、風、水、土、闇、光の「六大精霊」が存在し、その力を借りて魔法が使わている。現時点で確認できる範囲では天照(あまてらす)の民だけが使えている。
② 始まりの才
始原族に備わる特殊能力。カイの「初刻(時を操る)」やリナの「創析(能力を測る)」などがこれに当たる。
③ メモリス
過去の人物の記憶や技術を宿した石で、これを使うことで他人の技術を一時的に自分のものにできる。
④ 遺物(いぶつ)
現実世界にあるはずのピアノ、飛行機、冷蔵庫、自動車などが「遺物」として発掘され、利用されている。
⑤ 時織(ときおり)
タカマノハラでは、個人の運命が「過去と未来を織る糸」として実体化され、「時織」と呼ばれる存在は、ピアノなどの音色を通じて人々の記憶を織物(クロノヴェール)にし、その者の運命や居場所を予言することができる。
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