世界の裏側で
らいむのあめ
序章
世界の神秘
この作品が初作品ですので温かい目で見ていただければ幸いです。
本作はフィクションです。
作中に登場する国名、都市名、施設名、団体名、人物名などは、実在する場合があっても物語上の演出であり、現実の出来事・人物・組織とは一切関係ありません。
また、本作は陰謀論や特定の思想・主張を支持または助長するものではありません。
あくまで創作としてお楽しみください。
誤字脱字などを発見した場合はコメントで教えていただければ幸いです。
返信できるかはわかりませんが、その他のことも気軽にコメントください。
出来れば、アドバイスをください。
ですが、誹謗中傷のコメントはおやめください。
では、以下本編です。
☆ ☆ ☆
この世界には、数え切れぬほどの神話や伝承が存在している。
人々はそれらを口伝えに語り、書物に記し、あるいは祭礼や祈りのなかで繰り返してきた。火の神の怒りに焼かれた山、海の底に沈んだ古代都市、風の精霊と契約した者たちの物語。それらは遠い過去の記憶かもしれず、あるいは誰も知らぬ現在の真実かもしれない。
しかし、人々の心に刻まれたその断片は、どんな時代にも消え去ることはなかった。
大地の奥深くに眠る古の神々の痕跡、天空を駆ける竜の影、森や川に宿る精霊たちの囁きなど、そうした存在の噂は、ただの幻想ではないと、昔の人々は知っていた。
目に見えぬ力が世界を形作り、時に人の運命を揺るがすことを、誰もが恐れつつも尊んでいたのだ。
伝説の英雄や魔女、賢者たちの物語もまた、人々の心に希望と警告をもたらすものとして語り継がれてきた。
ある村では、夜空に輝く三つの星を「神々の指輪」と呼び、星の位置によって豊作か飢饉かが決まると信じられていた。
山の麓にある泉は、神々の涙が地上に流れ落ちてできたものだと言われ、そこから汲む水は病を癒すと信じられていた。
海辺の町では、嵐の夜に船を失った者たちの魂が潮の香とともに漂うと語られ、漁師たちはその声に耳を澄ませながら網を打ったという。
こうした伝承のひとつひとつが、世界の隅々に神秘を染み込ませ、人々の日常に密かに影響を及ぼしていた。
そして、この世界には、いまだ語られぬ物語も眠っている。
古代の神々の一部は姿を隠し、人間の歴史の陰に身を潜めているのだ。
人々がその存在に気づくことは滅多になく、ほとんどは夢の中の幻影として消えていく。
しかし、稀に選ばれた者たちは、神話の世界と現実の世界の境界を越え、知られざる真実に触れることがある。
ある時代、ある場所では、人々は空に裂け目が生まれるのを見た。裂け目から光が差し込み、古の言葉が風に乗って村を包んだという。
言葉は理解しがたくとも、人々の胸に深い畏敬と恐怖を刻んだ。
それは「神々の目覚め」の前触れであり、世界の運命が大きく揺れる合図であった。
伝説の賢者はこの兆しを記録し、後世の者たちに警告を残した。「光と影の狭間に立つ者は、自らの意思で道を選ぶがよい」と。
この世界の時間は、我々が知るような直線的な流れではない。
神話の中では過去と未来が混ざり合い、現在という一瞬にすべてが宿ることもある。
英雄が成し遂げた偉業も、神々が紡いだ策略も、やがては人々の記憶の中で新たに形を変える。
伝説の真実は一つではなく、聞く者の心によって無限に変化するのだ。
それゆえ、どの物語も決して終わることはなく、語られるたびに新たな意味を帯びる。
人々はそのことを直感的に理解していた。
だからこそ、古の遺跡を訪れ、森の奥深くに入り、海の荒波に身を委ね、言葉にできぬ力を感じることを恐れなかった。
神話は単なる空想ではなく、世界と人間を結ぶ紐のようなものだったのだ。
今、この物語もまた、そうした神話と伝説の流れの中に生まれようとしている。
古代の神々の影、忘れ去られた精霊の囁き、そして人間たちの選択が交錯する先に、世界の未来が待っている。誰も知らない真実が、やがて明かされる日が来るのだろう。
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