この作品は、厳しい冬に閉ざされた街・ボレリアスを舞台に、領主の娘・マリーナが決意を固める物語です。雪の重みに抗う人々の苦労、そして容赦なく訪れる悲劇。マリーナが、領主である父の葛藤と深い慈愛を知る過程が丁寧に描かれています。自分の無力さを悟り、それでも前を向き決意を固めるマリーナの描写がこまやかで良かったです。北国の厳しい寒さの中で、生活を営み続ける人の心の温かさが胸に染み入る作品です。
雪国の民は、毎年除雪に苦しみます。除雪機なるものがありますが、意外と万能ではない。屋根の上の除雪は、特に命がけ。そんなリスクを減らすために立ち上がる主人公。雪国の民として、応援したくなる心から応援したくなる掌編です。