その2

扉が開く音がして、男は部屋の侵入者に気づく。それは一気に近づいて来た。


スッと刃が音もなく男の体内に沈む。


侵入者は包丁から手を離し、後ろにゆっくりと下がっていく。


男は床に手をつき、口から血を吐いた。


(出血がひどい。これは...死ぬな。これでやっと........)


死を直感した後でさえ、男は冷静でいた。しかし、男は何かに気づき、表情を大きく崩した。


男は掠れた声で言う

「なんで、、、、、」


ボタボタと、男の目から涙がこぼれ落ちる。


「なんで、、お前が、、、そんな悲しい顔してんだよぉぉぉ」


状況は変化しない。


「憎んでたんだろぉ?殺したかったんだろぉ?」


男の意識がだんだんと薄れていく。


「それなら、、俺の意味は、、、、、俺はただ、、、、お前のたm....」


言葉は最後まで続かなかった。


『ゴミ』が床に転がった。

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