主人公は正当防衛で人を殺めてしまうけど、そこからアンダーグラウンドの世界に引き込まれていく。ステータスとは?異能とは?疑問とともに衝撃的な展開に目を見張る現代ダークファンタジー。
まだ何も起きていないのに、主人公の内面の描写で引き込んできます。事件の描写も必要十分でとても熟れた文体だと思いました。
まず目に飛び込んできたのが、スリリングでリアルな描写です。血なまぐさい、包丁、正当防衛。こんなワードが次々飛び出し「平和な現代ものではない」とすぐに分かります。匿名掲示板なんかも出てきて、その書き方もリアル。本当にそのスレッドを見ているような感覚があります。ライトノベルの域を超えた文芸ファンタジー小説です。一話一話も読みやすいボリュームなので他に追ってる作品があっても読みやすいと思います。オススメですよ。
ストーリーは意図的には謎を残したまま進みます。深淵を覗くかのような緊張感があります。世界の見え方が変わっていく描写が不気味。主人公・瑞希の選択はいったいどうなるのか──謎めいた設定・瑞稀の葛藤が気になります。
マジで素晴らしいとしか言いようのない物語に感謝を
謎を残したまま展開を進んでいく、その塩梅に釣られて読み進めてしまいました。突然のサスペンスに日常が崩されていき、その隙間から深淵が覗く……生きるためにはどうすればいいのか。その究極の選択を突き付けられ続ける主人公の行く末が気になる作品です。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(90文字)