第45話 準備体操

 今回は、鍛えることが目的だ

 だから、隠密はしない


 自分の存在をはっきりと示し、寄ってくるものはすべて迎え撃つ


 ダンジョンに足を踏み入れた瞬間、空気の重さが違うのが分かる

 魔力濃度が高く、肌にまとわりつくような圧がある


 今回は最初から全力で行くと決めている


 上層


 体を温めるため、片っ端から戦闘を仕掛ける


 魔力鎧を展開

 薄く、だが密度を高く

 全身を覆う魔力が、皮膚の延長のように馴染む


 呼吸が整ってくる

 体が戦闘に馴染んでいく感覚がある


 階層を進むにつれ、敵の数が増えていく

 そして、ある広間に出た瞬間、それは起きた


 オーク、

 ワイバーン、

 ゴブリン


 特殊個体の群れ


 普通のダンジョンなら、最下層級の戦力

 ここでは、それがまとめて現れる


 いい


 むしろ、好都合だ


 ワイバーンが空を取る

 翼を打ち、上空から一斉に襲いかかってくる


 俺は魔力糸を展開し、天井と壁に瞬時に固定する

 地面を蹴り、空中へ


 すれ違いざまに魔力刃

 翼の付け根を正確に断つ

 悲鳴と共に落下するワイバーン


 二体目、三体目

 魔力刃の軌跡が空を切り裂く


 体当たりしてきた個体を、魔力糸で軌道を逸らす


 轟音


 ワイバーンが壁に叩きつけられる


 着地と同時に、地上が動く


 オークの集団が突進してくる

 その隙間を縫うように、ゴブリンの特殊個体が回り込む


 いい連携だ


 だが、足りない


 俺は正面からオークを受け止める

 剣を掴み

 力任せに引き寄せ、

 膝で顎を砕く


 後ろから来た一体を肘で殴り飛ばす


 同時に、ゴブリンが群れで飛びかかってくる


 魔力弾を全周にばら撒く

 命中したゴブリンが次々と弾かれ、壁に叩きつけられる


 止まらない


 魔力刃を展開する

 一閃ごとに、一体ずつ確実に数を減らしていく


 オークの攻撃は重い

 直撃すれば危険だ

 だが、見切れる


 受け流し、いなし、反撃

 膝、股関節、首

 急所だけを狙う


 ワイバーンの残りが再び上空から襲う

 俺は跳躍し、空中で魔力糸を絡め取る

 拘束されたまま地面に叩きつけ、拳でとどめ


 戦場が静かになっていく


 最後に残ったゴブリンの特殊個体たちが、距離を取ろうとする

 だが、逃がさない


 高出力の魔力弾を一点に集束

 撃つ


 爆発

 衝撃波が広間を揺らす


 全てが倒れ伏し、動くものはなくなった


 呼吸は乱れていない

 魔力消費も想定内


 圧勝だ


 だが、これはまだ始まりに過ぎない


 俺は拳を握り、次の階層へと歩き出す

 まだまだ、ここからだ








本作を読んでいただきありがとうございます!


 勢いで描き始めた作品なので話の矛盾点や誤字脱字などがあったら教えていただけると嬉しいです。


 そして少しでも面白いと思って頂けたら、作者の励みになりますので♡や⭐︎、感想などよろしくお願いいたします!!

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