効率厨魔法拳士、FIREを目指して異世界を生きる
@takuashi3
第1話 目覚めたら赤ん坊だった件
⸻
「……ん?」
視界がぼやけている。
身体は動かない。力も入らない。声すら出せない。
(……これは夢か? いや、違う。これは――赤ちゃん?)
そう、気がついた時、俺は赤ん坊になっていた。
もぞもぞと手を動かしてみるが、ぷにぷにした感触。
これは完全に――転生したっぽい。
(……前世、病院のベッドで家族の顔を見た最後の記憶。ああ、やっぱりアレで死んだのか)
なんともあっさりと終わった人生だった。
年収はまあまあ、そこそこの生活。
だけど家族を養いながら、治療費を払ってFIREどころか貯金もまともにできず。
死ぬ間際に考えていたのは「せめて、もう一度やり直せたら」だった。
(……これは、チャンスってことか?)
赤ん坊としての現実を受け入れた俺は、状況の確認を始めた。
まず、言語。両親らしき人の言葉は、なんとか意味がわかる。たぶん、自動翻訳的なやつが働いてる。
次に魔法。周囲の会話から、この世界にはMPという魔力が存在しているらしい。
そして驚いたことに、俺にはそれが“数値”として見えるのだ。
(初期MP……「7」。なにこのクソ雑魚数値)
けれど、幸いにも【MPは鍛えれば増える】という情報をすぐに得られた。
俺の人生はここからだ。
⸻
「よーし、やるぞ」
昼寝から目覚めた瞬間、小さな手を広げて、
全力で魔力を出す……といっても、感覚で“力を抜く”ような感じ。
「ふぅ……ゼロになった……。よし、寝る!」
また寝る。
起きたら魔力が「7」に回復してる。すかさず出す。寝る。出す。寝る。
(これぞ、赤ん坊に許された唯一のトレーニング)
一日中寝ている赤ん坊。
だが中身はFIREを目指す元サラリーマン。
俺の目標は、12歳で冒険者デビュー → 早期資金獲得 → 快適な生活!
⸻
「おぎゃあ……(訳:また魔力ゼロになった)」
今日も魔力を絞りきって寝落ちする。
赤ちゃんの成長、なめんなよ?
効率厨魔法拳士、FIREを目指して異世界を生きる @takuashi3
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。効率厨魔法拳士、FIREを目指して異世界を生きるの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます