中編 戦闘開始の声

昭和十六年六月十九日、午前三時。


帝都東京は夜の闇に包まれていたが、赤い防空灯と緊急無線の断続音が街全体を張り詰めた空気で満たしていた。


参謀本部、海軍軍令部、陸軍司令部、航空隊司令部――すべてが同じ緊張を共有していた。


帝国は未知勢力の存在を完全に認識し、戦争はもはや不可避。


だが、この戦争は単なる戦闘ではない。情報戦、心理戦、外交戦、そして民間動員戦が同時に行われる総力戦であった。


帝国海軍・南洋群島の決戦準備


南洋群島、トラック泊地。


帝国第八艦隊は前夜の初接触戦で未知艦隊の性能をある程度測定していた。


艦長は艦橋で厳しい表情を浮かべる。


「本日より、限定交戦を解除する。目標は防衛線突破を試みる敵性艦艇の撃破、航空偵察による情報優位の確保だ」


艦隊の各艦は射撃管制、航空管制、機雷配備を同時に開始。


海上には小型艇が繰り返し侵入を試みるが、帝国の火力は効率的かつ正確。


数隻を撃沈しつつ、敵は依然攻撃を避け、艦隊の動線を観測する戦術を取る。


艦隊指揮官は静かに分析する。


「敵は攻撃力を試さず、こちらの反応を測定している。


我々は、攻撃と同時に観測情報を奪い返す必要がある」


航空隊も同時に発進。


台湾・南洋周辺の空域で未知航空機と交錯する。


速度差・機動力の差に苦戦しつつも、編隊は索敵と誘導射撃で敵編隊の動きを封じ込める。


台湾沿岸・上陸阻止戦


台湾沿岸では陸軍師団が上陸阻止の陣地を構築。


未知勢力の高速艇部隊が夜明けに再び接近する。


「重機関銃陣地、射撃開始!」


射撃は正確に目標を捕捉。数隻を撃破するも、敵は速やかに撤退。


その行動から参謀は分析する。


「敵は上陸ではなく、情報収集と反応測定を目的としている」


港湾防衛線の各部隊は、民間人避難と軍事行動を同時に行う。


道路や港湾は混雑しているが、警察・憲兵・ボランティアによる統制で混乱は最小限に抑えられる。


朝鮮南岸・沿岸砲撃戦


朝鮮南岸では、敵艦艇が再び接近。


陸軍第25師団、海防隊は陣地化した砲台を使用して迎撃。


敵艦は高速で回避し、射撃を交わす。


だが、火力の精度が低いため損害は限定的。


参謀本部は陣地・砲台・艦隊の連携を強化し、敵の接近を抑制する。


「攻撃の目的は、敵の測定行動に対する我々の反応記録を減らすこと」


満州北部・航空偵察戦と心理戦


満州では陸軍航空隊が上空で未知機と交戦。


敵機は依然攻撃せず、高速旋回で帝国機の行動を観測。


地上部隊と連携して敵の意図を分析する。


心理戦も始まっていた。


市民や兵士に流れる噂、港湾や鉄道の遅延、通信回線の不安定さ――


全てを利用して、未知勢力の攻撃意図と戦力を推定する情報戦である。


帝都東京・民間動員と防衛整備


帝都では、民間動員が急速に進む。


工場労働者は港湾補助、輸送船舶の整備、通信施設の監視に動員される。


都市部の防空壕整備、避難訓練も同時に実施され、司令部と市民の協力で戦力の維持を図る。


学校や公共施設も防衛拠点として活用され、都市全体が戦時体制に変化する。


参謀たちは限られた時間で、民間動員と軍事行動のバランスを取り、戦闘準備を整える。


外交・情報戦・世界列強の反応


外務省は世界列強に電文を送る。


「我が国は既存領土に対する干渉を許さず、戦力測定を継続している」と警告。


世界各国の反応:


米国・英国:南洋・台湾・朝鮮沿岸での帝国艦隊動向を監視、軍事封鎖の準備


ソ連:満州・北部国境の防衛線を増強、航空偵察部隊の配備


中国:沿岸都市防衛強化、情報機関による帝国動向分析


帝国は孤立しつつも、外交・情報・戦術を同時に進める総力戦状態に入る。


初期戦況の総括


午前十時、参謀本部は初期戦況を分析。


帝国領土は全て維持


外地拠点での戦闘は限定的ながら戦術的成功あり


未知勢力は攻撃より測定・情報収集を優先


民間動員、都市防衛、通信回復が同時進行


首脳たちは決定する。


「これより全面戦争段階に移行。戦力温存と情報優位を両立させ、次の反撃に備えよ」


帝国は初接触戦で多くの情報を得た。


未知勢力の能力差は明らかになったが、帝国は総力戦体制を整え、反撃と防衛の両立を可能とした。


南洋、台湾、朝鮮、満州、帝都東京――


全てが戦争の舞台であり、帝国は未知の世界で生き残るための最初の戦闘を終えた。


しかし、この戦いは、長く熾烈な戦争の幕開けにすぎなかった。




昭和十六年六月二十日、午前四時。


帝都東京、防空警報の赤色灯が揺れ、街は戦時下の静寂に包まれていた。


参謀本部、海軍軍令部、陸軍司令部、航空隊司令部――全てが緊張の極限にある。


帝国は未知勢力との初接触戦で得た情報を基に、反撃作戦を本格化させる準備を整えていた。


南洋群島・トラック泊地:艦隊反撃作戦


帝国第八艦隊は、前章で得た敵艦の観測データを活用し、夜明け前に索敵・待機態勢を構築。


艦長は艦橋で指示を出す。


「本日より、敵艦隊接近に対し、限定的先制攻撃を許可。目標は防衛線突破を狙う敵性艦艇のみ」


艦隊は艦砲射撃、魚雷、航空支援の連携を緻密に計画。


南洋の海上に展開した敵艦隊は、依然攻撃を避けつつ測定行動を続けるが、帝国艦隊は攻撃と観測情報奪取の両立を狙う。


戦術的詳細


魚雷艇は夜間索敵に投入、敵艦の航路を制限


巡洋艦は火力集中、敵艦の速度・旋回性能を測定


航空偵察機は上空から敵の編隊・装備を詳細に観察


海上戦は「戦闘というより情報奪取のための戦術的制圧」とも言える展開となる。


敵は攻撃を避けるが、帝国艦隊は徐々に戦術優位を確保する。


台湾沿岸・上陸阻止戦の激化


台湾沿岸では、未知勢力が再び上陸を試みる。


帝国陸軍師団は機雷原、沿岸砲台、機関銃陣地で迎撃。


高速艇数隻撃沈


上陸阻止のための沿岸砲撃成功


砲撃範囲外への小型艇は監視・航空索敵により追跡


陸軍参謀は分析する。


「敵は攻撃より測定を優先しているが、反応を誤れば損害が拡大する」


港湾防衛線では民間人の避難、補給物資輸送、通信線復旧も同時に行われ、総力戦の色が濃くなる。


朝鮮南岸・沿岸封鎖戦


朝鮮南岸では敵艦が再接近。


帝国陸軍第25師団、海防隊、沿岸砲台が協力して迎撃。


敵艦は速度を活かして回避するも、艦砲射撃により接近阻止


小型艇は沿岸火力で撃退


防衛線の損害は最小、部隊の士気は維持


参謀本部は、局地戦から得られたデータをもとに、敵の戦術・行動原理を解析する。


満州北部・航空戦と情報戦


満州北部では帝国航空隊が偵察任務を続行。


敵機は依然攻撃せず、帝国機の行動を観察。


編隊の速度・旋回を測定


地上部隊との連携を解析


敵意図の推測により、次の戦術行動を策定


心理戦も並行。


市民に戦闘情報を小出しに提供することで、民間人の動揺を最小化しつつ、敵に戦力動員を悟られない工夫を行う。


帝都東京・民間動員と都市防衛


帝都では総力戦体制が確立。


工場労働者は港湾補助、輸送船舶整備、通信監視に動員


学校・公共施設は防衛拠点として活用


避難訓練と都市防空が同時進行


参謀たちは、都市部の防衛と戦力維持を両立させるため、民間動員を精密に管理。


都市全体が戦争システムの一部となり、戦争と生活の境界は曖昧になる。


外交戦と世界列強の対応


外務省は全通信網を駆使し、世界各国に電文を送信。


米国・英国:南洋・台湾・朝鮮沿岸の帝国艦隊動向を注視、封鎖・軍事行動の準備


ソ連:満州・北部国境の防衛線増強、航空偵察部隊配備


中国:沿岸都市防衛強化、情報機関による帝国動向分析


帝国は孤立状態だが、外交・情報・軍事を統合した総力戦体制で未知勢力に対応する。


反撃作戦の総括


午前十時、参謀本部は初期反撃作戦の結果を分析。


帝国領土は全て維持


南洋・台湾・朝鮮・満州での局地戦で戦術的成功


未知勢力は攻撃より測定を優先


民間動員、都市防衛、通信復旧が順調


首脳たちは決定する。


「全面戦争段階に完全移行。戦力温存と情報優位を両立させ、反撃と防衛を同時進行せよ」


帝国は初接触戦と反撃で、未知勢力の能力を測定し、戦術的優位を確保。


しかし、戦争はまだ始まったばかりであり、長期戦・総力戦への備えが不可欠であった。




昭和十六年六月二十五日、帝国は全面戦争の局面に入っていた。


南洋群島、台湾沿岸、朝鮮半島、満州北部――各地の帝国軍は、未知勢力との直接戦闘と情報戦を同時に展開していた。


東京の参謀本部、防空灯が点滅する地下指揮室。


地図と電文、通信機器が光を反射し、各地の作戦状況をリアルタイムで映し出す。


首脳たちは黙々と資料に目を走らせ、戦術的決定を下す。


戦争はもはや、戦術の積み重ねで勝敗が決まる段階に入っていた。


南洋群島・艦隊拡張作戦


第八艦隊は、前回までの反撃作戦の成果を踏まえ、敵艦隊の行動範囲を制限するため、包囲・索敵・砲撃の連携作戦を開始。


魚雷艇による夜間侵入阻止


巡洋艦による広域射撃、索敵情報収集


航空偵察機による敵艦・編隊の詳細観測


敵は依然として直接攻撃を避け、帝国艦隊の反応を測定する戦術を続行。


しかし、帝国艦隊はこの戦術を逆手に取り、敵情報を奪取しつつ、戦術的に封じ込める作戦を遂行。


戦況は拮抗しつつも、帝国の情報優位は確立されつつあった。


台湾沿岸・上陸阻止と民間巻き込み戦


台湾沿岸では、未知勢力が再び上陸を試みる。


帝国陸軍師団は機雷原、沿岸砲台、機関銃陣地を連携させて迎撃。


高速艇撃破数は前回比で2倍


民間人避難完了率は90%以上


港湾補給路の維持、通信線確保も成功


陸軍参謀は分析する。


「敵は攻撃より測定を優先しているが、我々の防御は既に優位にある」


民間の協力も進み、都市防衛と戦争経済の両立が可能となった。


学校・公共施設・工場は防衛・補給・通信の拠点として機能し、総力戦の一部となる。


朝鮮南岸・沿岸封鎖戦の拡大


朝鮮南岸では、未知勢力の高速艇・小型艦隊が再び接近。


帝国陸軍第25師団、海防隊は戦術的連携を強化し、海・空・陸の連携封鎖戦を展開。


敵艦隊の速度・旋回性能を逐次記録


小型艇撃退率100%


防衛線の損害最小化


参謀本部は局地戦から得られた情報を解析し、未知勢力の戦術原理・行動パターンを把握。


これにより、今後の攻勢作戦の設計が可能となった。


満州北部・航空戦と情報優位


満州北部では帝国航空隊が連日偵察任務を続行。


敵航空編隊は依然攻撃を避け、帝国機の行動を観察。


高高度からの情報収集成功


編隊の速度・旋回性能を完全記録


地上部隊との連携情報を把握


心理戦も進行。


都市・村落に正確な戦闘情報を流すことで、民間の恐怖と混乱を最小化。


これにより、敵に対する民間の動員情報や士気低下を避けることに成功。


帝都東京・都市防衛と総力戦体制


帝都では総力戦体制が整備され、都市防衛、工場稼働、通信確保、民間避難が同時進行。


工場労働者は港湾補助、輸送船舶整備、通信監視に従事


学校・公共施設は防衛拠点として活用


避難訓練と都市防空が同時進行


参謀は民間動員と軍事行動のバランスを精密に管理。


都市全体が戦争システムの一部となり、国民と軍の協力で戦争継続能力を維持する。


外交戦・世界列強の封じ込め


外務省は全通信網を駆使して世界列強に情報を送信。


米国・英国:南洋・台湾・朝鮮沿岸での帝国艦隊動向を監視、封鎖作戦を開始


ソ連:満州・北部国境の防衛線増強、航空偵察部隊配備


中国:沿岸都市防衛強化、情報分析・局地戦準備


帝国は孤立状態だが、外交・情報・軍事を統合した総力戦で未知勢力に対応。


世界各国の圧力は強まるが、帝国の戦略的優位は局地戦と情報戦で維持される。


反撃作戦の総括と長期戦の始まり


午前十時、参謀本部は長期戦に向けた作戦を策定。


帝国領土は全て維持


各地の局地戦で戦術的優位を確保


民間動員・都市防衛・通信復旧は順調


敵情報・戦術パターンを解析し、次の攻勢作戦に備える


首脳たちは決定する。


「戦争は長期化する。戦力温存と情報優位を両立し、全領域で反撃を継続せよ」


帝国は初接触戦から反撃、総力戦体制の整備を経て、未知勢力に対する戦略的優位を確立。


南洋、台湾、朝鮮、満州、東京――全ての拠点が戦争の舞台となり、帝国は未知の世界で生き残るための総力戦の長期戦に突入した。

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