一見すると「さくっと読める微笑ましい兄妹の日常」ですが、その裏に計算し尽くされた高い技術と作り手の魂が宿っている傑作です!
商店街を歩く二人の何気ない動作や会話が極めて丁寧に描写されており、冷たい空気や甘酒の熱が五感を通してじわりと伝わってきます。特筆すべきは、構成の美しさ!!
終盤にさりげなく挟まれる「100円玉の思い出」というピースがはまった瞬間、ぶっきらぼうな兄と信頼を寄せる妹の、何とも言えない愛おしい距離感が鮮やかに立体化します。
無駄のない言葉選び、テンポ、そして感情を揺さぶる見事な構成。
読後、あまりの完成度の高さに胸が震えました。
これぞまさに良質な文学作品です!!